中国の世界経済に対する貢献に年々関心が高まっている。国際通貨基金(IMF)はこのほど、2016年度の中国の世界経済成長率に対する寄与度は1.2%ptになるとの見通しを示した。ドイツの国際公共放送「ドイチェ ヴェレ」のウェブサイトが先月25日付けで報じた。
一方、米国は0.3%ptにとどまる見通しで、巨額の対外債務も抱えていると指摘。欧州の寄与度はこれをさらに下回る0.2%ptにとどまる見通しで、中国の寄与度が先進国全体の合計を大幅に上回ることを示していると指摘した。
報道によると、中国のGDP成長率(絶対値、6.7%)も米国の2倍以上に上る。2016年第3四半期(7-9月)の米国の成長率は3.2%と、2年ぶりの高水準となったが、購買力平価換算では中国の経済規模はすでに米国を上回っており、かつアメリカ人の抱える借金の額は中国人のそれをはるかに上回るという。
恒豊銀行研究院商業銀行研究センターの呉琦副主任は、「中国は2009年に初めて世界経済への最大の貢献国になったが、それ以来一貫して世界首位の寄与度を維持し、世界経済成長最大の牽引役となってきた」と述べた。
中国銀行国際金融研究所の高玉偉研究員は、「現状では中国はまだまだ米国に遅れをとっているが、2015年の中国のGDPは米国の63%に相当、世界経済全体に占める割合は15.5%と米国を8.9ポイント下回った。一方、世界経済への寄与という観点で見ると、中国はすでに長年にわたって最大の牽引役となっている。さらに重要なのは、自国経済の高速成長を維持すると同時に、他国の経済成長に資する巨大市場を提供してきたという点だ。この5年で中国の輸入額は9兆ドル近くに上るなど、関係国の経済成長を大きく押し上げてきた」と述べた。
同氏はまた、中国は向こう数年間にわたって成長モデルの転換と高度化を加速し、中高速成長を維持する見通しだと指摘。これにより、関係各国の原材料と製品に対する巨大な需要を生み出すとともに、資源開発や産業振興に資本面での支援を提供するとの見通しを示した。
(チャイナネット)
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