ブルームバーグは5日「中国、空前のスピードで東南アジア諸国を変える」と題した論説を掲載した。中国の投資により、カンボジア、ラオス、ミャンマーなどの東南アジア諸国が大きく様変わりするとともに、中国にとって大きな輸出相手国になっているという。
これによりいくつかの国は世界で最も速いスピードで経済成長を遂げつつあり、生産能力の移転を模索する中国企業にとっても低コストの選択肢となっている。スタンダードチャータード銀行のエコノミスト、エドワード リー氏は「中国はこれらの国々を、製品の輸出先、良好な投資リターンを得られる地域と見なしている。中国国内では、企業の経営コストが高騰しているため、このような流れが加速している」と指摘した。
鉄道から不動産まで、中国はカンボジア、ラオス、ミャンマーの各分野に投資している。陸続きのラオスでは、中国―ラオス鉄道が昨年着工した。同プロジェクトは「一帯一路」構想の一部で、54億米ドルが投じられるという。鉄道は中国国境とラオスの首都ビエンチャンを結び、総延長は414㎞に上る。
ミャンマーは民主化後、経済を対外開放し、市場改革を進めている。国際通貨基金(IMF)の予測では、今年のミャンマーの経済成長率は8.1%となっている。事実上のアウンサンスーチー政権が成立してから、同国はすぐに中国と接触。中国はミャンマーにとって最大の貿易相手国であり、経済特区や発電所、港湾の建設が進められている。
今年の経済成長率予測は、カンボジアが7%、ラオスが7.5%。ハイペースな経済成長が所得水準の向上や貧困率の低下につながっている。中国とカンボジアの関係は急速に発展しつつあり、昨年の2国間貿易額は48億米ドルと、2012年の2倍以上に急増した。
カンボジアとラオス、ミャンマーは、中国のサプライチェーンに融合しつつある。これらの国々は中国の工場から半製品を仕入れ、アパレル関係の消費財を販売するが、これらの製品は現地で中国資本の企業が製造している場合も多い。IMFの統計では、中国のこれらの3カ国からの輸入はここ5年でほぼ倍増した。
(チャイナネット)
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