在オーストラリア中国使館はこのほど、オーストラリアのピーター・コスグローブ総督が、「1994年移民規制法」の改正法案に署名し、中国人を対象に有効期間10年の数次査証(マルチビザ)の発行が可能になったことを明らかにした。オーストラリアが外国人を対象に有効期限が10年のマルチビザを発行するのはこれが初めて。現段階では、中国人だけが対象となるとしている。中国放送網が中国之声「央広新聞」の報道を引用して報じた。
新しい法令では、オーストラリアは、旅行やビジネスを目的にした中国人に同ビザを発行することができる。同ビザを持っていれば、10年間何度でもオーストラリアに入国することができる。一度の滞在期間は90日間まで。手続きに必要な費用は1千オーストラリアドル(約8万2千円)で、状況に応じて調整される。
10年マルチビザの発行により、中国人のオーストラリア入国が一層便利になり、旅客にとっては、ビザの申請を何度も行う手間を省くことができる。同政策も、一層多くの中国人に旅行やビジネスのためにオーストラリアに来てもらうのが狙いだ。オーストラリアにとっては現在、中国人観光客が重要な位置を占めるようになっており、2015年だけを見ても、オーストラリアを訪問した中国人観光客は100万人を超え、支出額は355億元(約5680億円)に達した。
中国人観光客がスムーズにビザを取得できるようにと、10年マルチビザの申請はオンラインで、中国語(簡体字)を使って行うことができる。英語以外で、オーストラリアのビザの申請を行えるようになったのもこれが初めて。ただ、同ビザの申請はまだ正式に始まっていない。
(人民網日本語版)
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