韓国とアメリカが高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD(サード)」の在韓米軍配備を発表後、韓国国内では大規模なデモが相次いで発生し、朴槿恵(パク・クネ)大統領の支持率は持続的に低下を見せています。韓国の識者は、「THAAD配備の決定は韓国の内外を混乱させている」と述べました。
韓国中央大学校政治学部の李恵正(イ・ヒェジォン)教授は、「政府のTHAAD配備の決定は慎重でなく、賢明でもない。政府は、『THAAD配備は軍事的自主権を持つため』と宣伝している。しかし、軍事安全の問題は経済や国民生活などの要素と共に考慮しなければならないものだ。THAAD配備の決定では軍事的原因が主な要素として評価され、経済と国民の要素は無視されている。また、THAADの支配権は韓国にはなく、在韓米軍の手に握られている」と指摘しました。
韓国政府は、「THAAD配備は第三国に対してのものではない」と何度にもわたってアナウンスしていますが、李教授は、「自国の戦略から考慮しても、THAADは不安定な要素だといえる。THAAD配備は韓国の安保環境を大きく変え、韓国は地政学の徒花になる可能性が高い」と強調しました。
(中国国際放送局)
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