新華網北京8月2日 韓国国防省は近ごろ、米韓双方が終端高高度地域防衛システム(すなわち「THAAD= サード」システム)を韓国南東部・慶尚北道星州郡に配置することを決定したと発表した。韓国政府はTHAADの配備は朝鮮の弾道ミサイルの脅威を抑え、韓国国民を保護するためのものだと表明しているが、当面の朝鮮半島の安全と非核化問題の対話による解決の努力がいまだに行われている状況のもと、軍事力を一方的に向上させることで既存の構造を変えるという方案は、疑いなく最良の選択ではない。その結果、一方的な安全をもたらさないばかりか、地域全体の安全のバランスをも崩すだろう。
その理由としてまず、米国による韓国での「THAAD」システムの配備は、朝鮮の核問題の平和的解決に対して各当事者が努力するプロセスを客観的にかき乱したこと。朝鮮にとって、米国による韓国での「THAAD」システムの配備は、政治上で不満の意を示した以外に、軍事上で弾道ミサイルの発射により対抗し、更には、安全のバランスをより求めるために、新たな核実験を行おうとする可能性がより見られるだろう。この脅威は「THAAD」システムの配備により引き起こされ、しかも「THAAD」システムにとって対応や処理もできないことなのだ。
次に、「THAAD」システムの配備は韓国の防衛ニーズをはるかに越えたことであり、中国とロシアの関連地域における戦略兵器の配置や使用を脅かし、核大国の戦略バランスに直接影響を与え、中国とロシアは相応の戦略調整と反応を余儀なく行うだろう。こうなれば、大国間の戦略兵器の新たな競争が引き起こされるだけでなく、また、新たな大国関係の調整を引き起こす可能性もある。このような競争や調整は、きっと地域諸国の安全保障協力や信頼の構築には役立たず、最終的に韓国の安全自体にも不利となるはずだ。より最終的に形成された新しい共通認識やウィンウィンを勝ち取ることにある。地域の調停プラットフォームや国際での努力を放棄し、対抗や軍事力の優勢の求めを頼りにすれば、危機を緩和するのではなく悪化させることになるだろう。