:
「日本で軍国主義が復活」は事実と異なる
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2015-12-21 09:21:30 | チャイナネット | 編集: 吴寒冰

 第二次大戦後70年の歴史を振り返ると、日本は確かに大きく変化したと言える。第一に、軍部という軍国主義の悪の根源が完全に除去されている。戦後の土地改革によって都市と農村の貧富の格差という問題が解決され、軍国主義の社会的土台はすでに瓦解している。

 第二に、戦後の日本経済の繁栄と社会的変化に伴い、温和で理性的な中産階級が拡大し、「オリーブ型社会」の主体となっている。グローバル化とハイテクによって、日本には、第二次大戦以前のように領土の対外拡張を目標とする必要もなくなっている。

 第三に、日本は高度な法治社会であり、平和憲法がしっかりと根付いている。日本人は、最も強烈な苦しい戦争体験を持つ民族の一つである。ギャラップが近年、各国の国民に対して行った調査によると、自国が脅威を受けた際に進んで戦場に赴いて戦うという日本人は11%にすぎなかった。日本人の中にも、日本は「平和ボケ」していると声がある。1930年代の日本軍国主義が極めて好戦的であったのを考えると、戦後の日本民族の性格の対照的な変化と比べられるのは、人類世界の数千年の歴史を振り返っても、13世紀に勇猛果敢なモンゴル民族がラマ教を受け入れた後の変化くらいではないだろうか。

 客観的に言って、日本はすでに、高齢化に突入した民族でもある。日本の学者の統計によると、日本が現在の生産水準を維持するためには、日本は2030年頃までに外国から年間560万人の労働力を受け入れる必要がある。このような民族においては、個別の過激な右翼行動派が軍国主義に走ろうとしても簡単には行かない。

 日本の軍事支出が大きいことを日本の軍国主義復活の裏付けと主張する人もいる。だが関連する統計によると、日本の軍事費は確かに世界第3位で米国と中国に次いで多いが、軍事費のうち45%は人件費である。新たな武器を調達する費用は軍事費全体の28%前後を占めるにすぎない。さらに調達されるのは多くが日本国内で製造された武器であり、その価格は外国製の武器の3倍はする。このような軍事支出は、軍国主義の復活を目標としたものとはとても考えられない。

 もちろん最も根本的なポイントは、中国がすでに立ち上がったということである。中国の国力と軍事力は十分に強大で、過去のようにたやすく圧迫されることはない。日本が好き勝手に中国を侵略できた時代はもう過ぎ去ったのである。中国は、日本の右翼分子が起こす騒動を恐れることはなく、疑心暗鬼に陥ってびくびくする必要もない。もちろん日本の右翼勢力の動向には注意すべきだが、日本が軍国主義を復活させたとか、復活を目論んでいるとかいうのは、事実と異なると言わざるを得ない。

 ある学者は、「日本で軍国主義が復活しつつある」という観点を提出し、社会的にも一定の影響を生んでいる。このような判断のねらいは、中国の厳正な立場を強化し、人々の注意を高めることにあるのだろうが、事実と異なる。両国間の双方向的な悪循環を減らすためには、両国民は団結し、中日関係を理性的に認識し、日本の過激な勢力の悪影響に合理的に対処する必要がある。(上海師範大学人文学院歴史学科教授・蕭功秦)

 

(チャイナネット)

 

関連記事:

米軍の思いやり予算、日本の妥協で「微増」

日本の「夫婦同姓の規定」は合憲と判決

日本の市民、米空母に乗艦しカタパルトを見学

日本がインドの高速鉄道を受注、米国は中国けん制に期待

安倍氏の訪印、日本の原発政策が転向

新華網日本語

「日本で軍国主義が復活」は事実と異なる

新華網日本語 2015-12-21 09:21:30

 第二次大戦後70年の歴史を振り返ると、日本は確かに大きく変化したと言える。第一に、軍部という軍国主義の悪の根源が完全に除去されている。戦後の土地改革によって都市と農村の貧富の格差という問題が解決され、軍国主義の社会的土台はすでに瓦解している。

 第二に、戦後の日本経済の繁栄と社会的変化に伴い、温和で理性的な中産階級が拡大し、「オリーブ型社会」の主体となっている。グローバル化とハイテクによって、日本には、第二次大戦以前のように領土の対外拡張を目標とする必要もなくなっている。

 第三に、日本は高度な法治社会であり、平和憲法がしっかりと根付いている。日本人は、最も強烈な苦しい戦争体験を持つ民族の一つである。ギャラップが近年、各国の国民に対して行った調査によると、自国が脅威を受けた際に進んで戦場に赴いて戦うという日本人は11%にすぎなかった。日本人の中にも、日本は「平和ボケ」していると声がある。1930年代の日本軍国主義が極めて好戦的であったのを考えると、戦後の日本民族の性格の対照的な変化と比べられるのは、人類世界の数千年の歴史を振り返っても、13世紀に勇猛果敢なモンゴル民族がラマ教を受け入れた後の変化くらいではないだろうか。

 客観的に言って、日本はすでに、高齢化に突入した民族でもある。日本の学者の統計によると、日本が現在の生産水準を維持するためには、日本は2030年頃までに外国から年間560万人の労働力を受け入れる必要がある。このような民族においては、個別の過激な右翼行動派が軍国主義に走ろうとしても簡単には行かない。

 日本の軍事支出が大きいことを日本の軍国主義復活の裏付けと主張する人もいる。だが関連する統計によると、日本の軍事費は確かに世界第3位で米国と中国に次いで多いが、軍事費のうち45%は人件費である。新たな武器を調達する費用は軍事費全体の28%前後を占めるにすぎない。さらに調達されるのは多くが日本国内で製造された武器であり、その価格は外国製の武器の3倍はする。このような軍事支出は、軍国主義の復活を目標としたものとはとても考えられない。

 もちろん最も根本的なポイントは、中国がすでに立ち上がったということである。中国の国力と軍事力は十分に強大で、過去のようにたやすく圧迫されることはない。日本が好き勝手に中国を侵略できた時代はもう過ぎ去ったのである。中国は、日本の右翼分子が起こす騒動を恐れることはなく、疑心暗鬼に陥ってびくびくする必要もない。もちろん日本の右翼勢力の動向には注意すべきだが、日本が軍国主義を復活させたとか、復活を目論んでいるとかいうのは、事実と異なると言わざるを得ない。

 ある学者は、「日本で軍国主義が復活しつつある」という観点を提出し、社会的にも一定の影響を生んでいる。このような判断のねらいは、中国の厳正な立場を強化し、人々の注意を高めることにあるのだろうが、事実と異なる。両国間の双方向的な悪循環を減らすためには、両国民は団結し、中日関係を理性的に認識し、日本の過激な勢力の悪影響に合理的に対処する必要がある。(上海師範大学人文学院歴史学科教授・蕭功秦)

 

(チャイナネット)

 

関連記事:

米軍の思いやり予算、日本の妥協で「微増」

日本の「夫婦同姓の規定」は合憲と判決

日本の市民、米空母に乗艦しカタパルトを見学

日本がインドの高速鉄道を受注、米国は中国けん制に期待

安倍氏の訪印、日本の原発政策が転向

010020030360000000000000011100551349362891