【新華社北京10月10日】中国商務部、国家統計局、国家外貨管理局はこのほど、「2017年度中国対外直接投資統計公報」を発表した。それによると、昨年、中国の対外直接投資は前年同期比19・3%減の1582億9千万ドル(1ドル=約113円)、年度データ統計を開始した2003年以来、初の減少となったが、規模は史上2番目の大きさとなり、世界に占める比率は2年連続で1割を超えた。経済参考報が伝えた。
商務部合作司の張幸福(ちょう・こうふく)副司長によると、中国の対外投資は世界の外国直接投資の中で影響力が高まっており、投資フローは米国と日本に続き世界第3位で、前年より1つ下がった。双方向投資では、中国の対外直接投資フローは3年連続で外資導入額を上回った。
注目に値するのは、中国企業による対外投資・M&Aの分野が広くなり、海外融資の規模は過去最高を更新したことだ。公報によると、昨年、中国企業による海外投資・M&Aは431件、56カ国・地域に広がり、取引額は実行ベースで1196億2千万ドルとなった。中国企業は積極的かつ安定的に海外投資を展開し、中国の関連製品、技術、サービスの「走出去」(海外進出)において積極的な役割を果たし、中国経済のモデル転換、中国と関連国家の互恵協力、「一帯一路」建設の推進にも役立つ。
「しかし、対外投資が速やかに成長する一方、中国企業による海外投資は一部の問題を抱えている」と張幸福氏。同氏によると、対外投資の短期的な急成長による潜在的リスクを防ぐため、2016年末から2017年初めにかけ、商務部は対外投資の真実性やコンプライアンスに対する審査を強化し、企業の慎重かつ合理的な投資を導いた。商務部は今後、対外投資を促進し、規範化に向けた「放管服」(行政簡素化・権限委譲、監督管理の強化、行政サービスの最適化)改革を強めるとともに、引き続き対外投資の真実性やコンプライアンスに対する審査を整え、さらに対外投資の健全かつ穏健な発展を促す。
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