【新華社上海10月8日】中国自然資源部が組織した中国第9回北極科学観測隊が、厳しいスケジュール、重要な任務、複雑な氷の状態、変わりやすい気候などの困難を克服し、すべての科学観測任務を終え、9月26日に上海の極地科考ふ頭に帰還し、観測任務を無事に完了した。
新華社記者 申鋮(しん・せい)
中国第9回北極科学観測隊は26日、無事上海に帰還した。観測隊は、7月20日に上海を出発し69日間の任務を全うした。観測隊は、ベーリング海・チュクチ海・カナダ海盆・北極海の中心海域において、様々な学科における総合的な調査を実施。北極の資源の開発・利用、北極の航路利用及び北極の業務的実用システム構築のために積極的な貢献を果たし、大きな成果を挙げた。
【解説】今回の観測は、事業化観測プロジェクトと科学研究プロジェクトを連携したもので、海洋総合観測ステーション88カ所と氷上基地10カ所での観測が実施され、氷上基地・氷上観測ブイ・アンカー観測プラットフォームの敷設数は、いずれも歴代の北極観測で最高となった。また、中国が自主開発した無人氷上基地、水中グライダー、クライミング式海洋断面ブイなどの無人監視観測設備の敷設に初めて成功し、北極海観測期間を夏季から冬季まで延長した。国際的な「ドリフト学際観測拠点による北極気候研究(MOSAiC)」などの大型北極観測・研究計画と連携し、上空の大気観測などによる観測データと国際的計画との連携やデータ共有を実現していく。チュクチ海ノースウィンド深海平原では、マルチビームによる全域測量を実現し、同海域での地質変化過程の研究のために詳細で正確な基礎資料を提供した。
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