【新華社重慶8月18日】中国重慶市渝北区の仙桃国際ビッグデータバレーで16日、法律サービス分野の「人と機械の対戦」が開催され、重慶市が開発した法律ロボット「大牛」が6人のベテラン弁護士に「完勝」した。基本的な法律相談などのサービス提供分野における人工知能(AI)の最新の成果を示した。
競技の主催団体である重慶市ロボット・スマート設備産業連合会の担当者によると、ロボット大牛は中国では初となる本当の「脳型」AI法律ロボットだという。このロボットは裁判官や弁護士の思考パターンを模倣し、質問を重ねて法的事実を明らかにすることができる。また法律や規定、演算ルールに基づき、相談意見書、民事訴訟の訴状、仲裁申請書、届出資料といった法律文書を作成することが可能だ。
対戦は午後1時半に開始した。競技組織委員会が会場でランダムに二つの裁判例を抽出したところ、選ばれたのは個人間貸借と労働争議の事例だった。これについて、法律ボランティアが6人のベテラン弁護士に法律相談を行った。弁護士が相談を受けて法律意見書を書き出して1時間余り経った15時、ロボット大牛は会場で数百人の観衆が見守る中、同じ2案件について相談に乗り始めた。大牛は二つの案件に要した時間がそれぞれ7分と8分で、法律相談意見書をすばやく完成したのである。
「現在裁判所では、多くの案件を抱えて人手が足りないという事態が深刻化している。大牛の出現はわれわれにAIのもたらす希望を見せてくれた」。審査員専門家チームの一員で、重慶市高級人民法院民事裁判第三法廷副裁判長の李佳氏はこのように述べ、この日の対戦ではAIの最新の成果を代表するロボット大牛が勝利したが、これが決してロボットは弁護士や裁判官の代役を務まることが可能だという意味するものではなく、ロボットが得意とする法的事実の精査や法律に関する問い合わせなどの基本的な法律サービス分野では、基本的に人間を上回るということだと説明している。
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