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「一帯一路」構想から5年 インフラが開く共同繁栄の道
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-08-14 11:26:33 | 新華社 | 編集: 郭丹

 【新華社北京8月14日】今年は「一帯一路」構想の提出から5周年にあたる。中国と「一帯一路」沿線諸国はこの5年、インフラ整備、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」増便、沿線諸国を空の便でつなぐ「空中回廊」づくりを通じて、共同繁栄という発展の道を切り開いてきた。

 ▽「中欧班列」が重要な紐帯に

 中欧(アモイ-ブダペスト)直通列車が7月9日午前10時、福建省アモイ市海滄駅から定刻通りに出発した。アモイ自由貿易試験区からハンガリーの首都ブダペストへ直行する中欧班列は初めて。ポーランドのポズナン、ドイツのハンブルクとデュースブルク、ロシアのモスクワに続き、アモイから欧州へ直行する新たな路線となった。

 中国鉄路南昌局集団漳州運転区間海滄駅の趙励強駅長は「この列車は41コンテナを搭載し、電子機器や靴・帽子・バッグ類、日用品、建材などを積んで走る。アモイからブダペストまでは17日で、これまでより2、3日短縮された。この路線の開通は、欧州各地への貨物輸送効率を大いに高めるものになる」と語る。

 ハンガリーは、中国と「一帯一路」協力文書に署名した初めての欧州の国。欧州の内陸部にあるこの国はすでに、中国を含む多くのアジアの国にとって欧州での重要な物流集散地になっている。海滄駅を出発する中欧班列は、最初の1路線から今では5路線に増え、累計260本が運行され、貨物の価値は45億9千万元(1元=約16円)に達した。

 中国鉄路総公司の担当責任者によると、中欧班列は2011年3月の運行開始後、中国と「一帯一路」沿線諸国との施設を接続し物流をスムーズ化する重要な紐帯となってきた。特にこの5年、運行の頻度と範囲はいずれも急ピッチで発展している。

 「中欧班列の運行の質はどんどん高まっている」とこの担当者。運行本数は上半期、往路・復路合わせて前年同期比69%増の2497本、うち復路は100%増の1014本で、往路の68%を占め、この割合は16ポイント拡大した。 中欧班列の運行本数は今年6月末までに累計9千本を突破し、80万TEU(20フィートコンテナ)分の貨物を輸送した。中国の出発都市は48都市、欧州の到着都市は14カ国の42都市で、輸送網はユーラシア大陸の主要地域をカバーしている。

  ▽インフラが幸福の夢運ぶ

 アフリカ北東部の国、ジブチに住むアブドルさんは年初来、エチオピアの首都アディスアベバとジブチを結ぶ鉄道に乗り、6回にわたってエチオピア東部のディレ・ダワに足を運んだ。「以前はいつもバスでディレ・ダワに行っていた。道路事情が悪いので18時間かかる。現在は電化された乗り心地のよい列車で4時間もあれば到着してしまう」。

 この鉄道は、中国鉄建中土集団が施工し、先頭に立って運営している。今年1月1日の商業運転開始から半年で、輸送量は貨客ともに大幅に向上し、強大な輸送能力を示しつつある。利用者は半年で延べ5万5千人に達し、エチオピアとジブチの両国民にとっての第一の交通機関となりつつある。同鉄道の旅客輸送量は7月に入ってさらに大幅に増え、7月1日から27日だけで延べ2万1千人に達し、毎朝の列車はほぼ満員となる。

 中国の鉄道に代表されるインフラ建設はここ5年、「一帯一路」沿線諸国に向けて拡張を続けてきた。インドネシアのジャカルタとバンドンを結ぶ高速鉄道の建設は重要な進展を遂げ、中国とラオスを結ぶ鉄道の工事は全面開始し、ハンガリーとセルビアを結ぶ鉄道のセルビア区間や中国とタイを結ぶ鉄道の一期事業は着工し、パキスタンのラホールの軌道交通プロジェクト(OLMT)は着々と進んでいる。

 インフラ建設分野の中国の先端技術、高い質、優れたサービスは、進出先の経済・社会の発展をけん引するとともに、沿線の住民にも利益を行き渡らせている。どの新しい交通路線も、人々の幸福への夢を運んで走っている。

  ▽交通の相互接続で大きな進展

 中国国際航空の「成都-ロンドン」直航便は7月3日に就航し、中国南西部から欧州の国へとつながる新たな「空中回廊」となった。

 同社の担当責任者によると、中国国際航空はここ5年、国の構想に積極的に応え、空路開拓の重点を「一帯一路」沿線諸国・地域に置いてきた。5年来、北京-ムンバイ、北京-ミンスク-ブダペスト、北京-ワルシャワ、北京-アスタナ、北京-ヒューストン-パナマ、重慶-ドバイ、上海-バンコク、杭州-ニャチャンなどの航路を相次いで開通させ、中国と「一帯一路」沿線諸国との経済・貿易の往来を便利にした。

  「5年来、『一帯一路』の交通面での相互接続には大きな進展があった。道路による貨物・旅客の国際輸送路線は356本開通した。国際航路は403本増え、沿線43カ国への直航を実現した。直航便数は1週間約4500便に達した」と語るのは、中国交通運輸部の呉春耕報道官。

 呉報道官によると、計画の相互接続では、交通当局は関連国と「大メコン圏地域(GMS)交通戦略2030」「中央アジア地域経済協力鉄道発展戦略(2030)」「中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)交通協力戦略計画」「中国・パキスタン経済回廊交通インフラ特別計画」などの戦略計画を制定、16カ国・2政府間国際機構と、計画の連携や輸送協定などでの協力文書を締結した。

 海運では、ギリシャのピレウス港、スリランカのハンバントタ港、パキスタンのグワダル港など、34カ国の42港湾の建設・運営に参加している。海運サービスは「一帯一路」沿線のすべての国をカバー、中国の海運相互接続指数は世界トップをキープしている。

 

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新華網日本語 2018-08-14 11:26:33

 【新華社北京8月14日】今年は「一帯一路」構想の提出から5周年にあたる。中国と「一帯一路」沿線諸国はこの5年、インフラ整備、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」増便、沿線諸国を空の便でつなぐ「空中回廊」づくりを通じて、共同繁栄という発展の道を切り開いてきた。

 ▽「中欧班列」が重要な紐帯に

 中欧(アモイ-ブダペスト)直通列車が7月9日午前10時、福建省アモイ市海滄駅から定刻通りに出発した。アモイ自由貿易試験区からハンガリーの首都ブダペストへ直行する中欧班列は初めて。ポーランドのポズナン、ドイツのハンブルクとデュースブルク、ロシアのモスクワに続き、アモイから欧州へ直行する新たな路線となった。

 中国鉄路南昌局集団漳州運転区間海滄駅の趙励強駅長は「この列車は41コンテナを搭載し、電子機器や靴・帽子・バッグ類、日用品、建材などを積んで走る。アモイからブダペストまでは17日で、これまでより2、3日短縮された。この路線の開通は、欧州各地への貨物輸送効率を大いに高めるものになる」と語る。

 ハンガリーは、中国と「一帯一路」協力文書に署名した初めての欧州の国。欧州の内陸部にあるこの国はすでに、中国を含む多くのアジアの国にとって欧州での重要な物流集散地になっている。海滄駅を出発する中欧班列は、最初の1路線から今では5路線に増え、累計260本が運行され、貨物の価値は45億9千万元(1元=約16円)に達した。

 中国鉄路総公司の担当責任者によると、中欧班列は2011年3月の運行開始後、中国と「一帯一路」沿線諸国との施設を接続し物流をスムーズ化する重要な紐帯となってきた。特にこの5年、運行の頻度と範囲はいずれも急ピッチで発展している。

 「中欧班列の運行の質はどんどん高まっている」とこの担当者。運行本数は上半期、往路・復路合わせて前年同期比69%増の2497本、うち復路は100%増の1014本で、往路の68%を占め、この割合は16ポイント拡大した。 中欧班列の運行本数は今年6月末までに累計9千本を突破し、80万TEU(20フィートコンテナ)分の貨物を輸送した。中国の出発都市は48都市、欧州の到着都市は14カ国の42都市で、輸送網はユーラシア大陸の主要地域をカバーしている。

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 アフリカ北東部の国、ジブチに住むアブドルさんは年初来、エチオピアの首都アディスアベバとジブチを結ぶ鉄道に乗り、6回にわたってエチオピア東部のディレ・ダワに足を運んだ。「以前はいつもバスでディレ・ダワに行っていた。道路事情が悪いので18時間かかる。現在は電化された乗り心地のよい列車で4時間もあれば到着してしまう」。

 この鉄道は、中国鉄建中土集団が施工し、先頭に立って運営している。今年1月1日の商業運転開始から半年で、輸送量は貨客ともに大幅に向上し、強大な輸送能力を示しつつある。利用者は半年で延べ5万5千人に達し、エチオピアとジブチの両国民にとっての第一の交通機関となりつつある。同鉄道の旅客輸送量は7月に入ってさらに大幅に増え、7月1日から27日だけで延べ2万1千人に達し、毎朝の列車はほぼ満員となる。

 中国の鉄道に代表されるインフラ建設はここ5年、「一帯一路」沿線諸国に向けて拡張を続けてきた。インドネシアのジャカルタとバンドンを結ぶ高速鉄道の建設は重要な進展を遂げ、中国とラオスを結ぶ鉄道の工事は全面開始し、ハンガリーとセルビアを結ぶ鉄道のセルビア区間や中国とタイを結ぶ鉄道の一期事業は着工し、パキスタンのラホールの軌道交通プロジェクト(OLMT)は着々と進んでいる。

 インフラ建設分野の中国の先端技術、高い質、優れたサービスは、進出先の経済・社会の発展をけん引するとともに、沿線の住民にも利益を行き渡らせている。どの新しい交通路線も、人々の幸福への夢を運んで走っている。

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  「5年来、『一帯一路』の交通面での相互接続には大きな進展があった。道路による貨物・旅客の国際輸送路線は356本開通した。国際航路は403本増え、沿線43カ国への直航を実現した。直航便数は1週間約4500便に達した」と語るのは、中国交通運輸部の呉春耕報道官。

 呉報道官によると、計画の相互接続では、交通当局は関連国と「大メコン圏地域(GMS)交通戦略2030」「中央アジア地域経済協力鉄道発展戦略(2030)」「中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)交通協力戦略計画」「中国・パキスタン経済回廊交通インフラ特別計画」などの戦略計画を制定、16カ国・2政府間国際機構と、計画の連携や輸送協定などでの協力文書を締結した。

 海運では、ギリシャのピレウス港、スリランカのハンバントタ港、パキスタンのグワダル港など、34カ国の42港湾の建設・運営に参加している。海運サービスは「一帯一路」沿線のすべての国をカバー、中国の海運相互接続指数は世界トップをキープしている。

 

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