【新華社昆明8月9日】中国の科学者はこのほど、茶葉の主要成分の一つである茶ポリフェノールが、糖尿病の創傷の炎症標的を抑制し、糖尿病ラットの皮膚創傷治癒を促進する効果があることがわかった。この成果は近く、米国実験生物学会連合(FASEB)が発行する学術誌「The FASEB Journal」に掲載される。
論文の責任著者で雲南農業大学学長の盛軍教授によると、糖尿病の多くの合併症のうち、糖尿病の創傷による重度の炎症が続くと、創傷治癒能力が損われ、治癒に時間がかかり、患者の日常生活に深刻な影響を及ぼすという。
盛氏のチームは生体分子間の相互作用技術や細胞モデル、動物モデルを利用して、茶ポリフェノールの主要成分である没食子酸エピガロカテキン(EGCG)が糖尿病の創傷の炎症標的を抑制し、糖尿病ラットの皮膚創傷治癒を促進することを発見した。
盛氏は「われわれの研究結果は、EGCGが炎症標的と結合することで、炎症反応が顕著に低下し、糖尿病マウスの皮膚創傷治癒を促進する分子メカニズムになっていることを実証した」と述べた。
EGCGは茶ポリフェノールの主要成分であるカテキン類の一種で、茶葉に豊富に含まれ、中には20%以上に達するものもある。研究者は、今回の研究成果が茶葉の効能研究分野に大きな進展をもたらし、糖尿病の創傷の治療や関連医薬品の開発に新たな可能性を生み出すとの見方を示した。
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