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京津冀地域発展指数、着実に向上
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-08-04 09:59:21 | 新華社 | 編集: 郭丹

 【新華社北京8月4日】中国国家統計局によると、京津冀(北京市・天津市・河北省)地域の発展や変化を把握し、国家戦略に役立てるため、国家統計局と北京市統計局、中国地域経済学会は共同で、「京津冀地域発展指数」の研究を展開し、「革新」「協調」「グリーン」「開放」「共有」という新たな発展理念に基づく地域発展指数評価指標体系を構築し、同地域の発展状況のモニタリングと評価を行った。中国証券網が伝えた。

  これによると2017年の京津冀地域発展指数は153・99。2010年から年平均7・71ポイントのペースで上昇してきた。特に2014年からの上昇は著しく、2017年は2013年を36・29ポイント上回り、年平均上昇幅は9・07ポイントで、2010~2013年をはるかに上回った。京津冀協同発展戦略の打ち出しが地域発展に積極的なけん引役を果たしたことがわかる。そのうち、共有発展指数が最も高く、上昇の勢いも最も鮮明だった。革新発展指数は安定した上昇傾向を示している。グリーン発展指数はここ数年、大きく上昇した。これら3指数は2017年、それぞれ216・21、153・56、143・22に達し、総指数の上昇を引っ張る主力になった。開放発展指数と協調発展指数はそれぞれ138・54と118・43だった。

  ▽地域の革新成果が顕在化

 京津冀地域の革新発展指数は穏やかに向上している。2017年の153・56まで2010年から年平均7・65ポイント上昇した。「大衆の起業、万人の革新」を掛け声とした良好なムードと科学技術革新体制改革の深化という政策が好材料となり、起業・革新の意欲を喚起し、革新発展に大きなけん引役を果たしている。

 革新への投入では、地域の研究開発(R&D)強度(域内総生産に対する研究開発費支出比率)は2010年の2・72%から2017年に3・18%に拡大した。北京・天津・河北の3地方のR&D強度の比は、2010年の7・49:3・22:1(河北省を1とする)から2017年には4・52:1・96:1になり、差は大きく縮まった。革新による産出では、域内常住人口1万人当たりの発明特許保有件数は2010年の4・7件から2017年の22・7件へと4・9倍に増えた。うち北京は19・9件から94・5件へと4・8倍に、天津では5・0件から18・3件へと3・6倍に、河北では0・4件から2・9件へと6・6倍に増えた。革新の効率では、研究開発費1億元当たりの特許授権件数は72・7件で、2010年より60・7%増え、うち北京は64・5%、天津は61・9%、河北は36・5%増えた。

   ▽地域の協調発展が着々と進む

  2017年の京津冀地域の協調発展指数は118・43で、2010年から年平均2・63ポイント上昇した。うち都市と農村の協調、精神文明と物質文明の協調で見られた積極的な変化は、地域の協調発展を促している。

  都市と農村の協調発展では、地域の都市化率は2010年の55・7%から2017年に64・9%に上昇、全国平均値以上となった。うち北京と天津の都市化率はともに80%以上で、2017年はそれぞれ86・5%、82・9%に達した。河北の都市化率は2010年の44・5%から55%に拡大した。

 精神文明と物質文明の協調発展では、地域が文化・体育・娯楽関連への投入を拡大し、住民の精神文化生活がいっそう充実した。域内総生産(GDP)に対する文化・体育・娯楽業の固定資産投資の比率は2010年の0・6%から2017年には0・9%に上昇した。また、インフラの整備と住民の生活水準の向上に伴い、地域のインターネット普及率は2010年の41%から2017年に60・2%に拡大、住民の家計支出に占める文化・教育・娯楽・サービス支出の比率は2010年の9・8%から2017年に10%に拡大した。

  ▽地域のグリーン発展に積極変化

  京津冀地域のグリーン発展指数は右肩上がりに上昇している。2017年は143・22で、2010年から年平均6・17ポイント上がった。うち2013~2017年の平均上昇幅は9・42ポイントと高く、京津冀協同発展戦略が実施段階に入って、環境対策が大きく奏功し、地域のグリーン発展レベルが顕著に高まったことを裏付けた。

  省エネ・排出削減では、地域のエネルギー消費は低下している。2010年と比べると、域内GDP1万元当たりのエネルギー消費は北京で31・5%減(不変価格で計算、以下同)、天津で35・0%減、河北で34・5%減となった。グリーン投資では、一般公共予算支出に対する地域の省エネ・環境保全支出の比率は2010年の2・9%から2017年には5・5%へと2・6ポイント向上した。うち北京は2・2%から6・7%へと4・5ポイント、天津は2・0%から3・4%へと1・4ポイント、河北は4・1%から5・3%へと1・2ポイント向上した。都市緑化では、一人当たりの都市公共緑地面積は2010年の14・43平方メートルから17平方メートル以上に増えた。うち北京は31・94平方メートルから37平方メートル以上に、天津では14・79平方メートルから21平方メートル以上に、河北では9・59平方メートルから11平方メートル以上に増えた。

   ▽地域の開放発展に進展

  京津冀地域の対外開放は、規模重視の輸出入や海外製品・企業の導入から、中国製品・企業の進出やオールラウンドな高水準の開放へと様変わりしている。地域の開放発展指数は2012年から大幅に上昇し、2016年は172・24と2012年から年平均19・41ポイント上昇。2017年はいくらか下落し、138・54になった。

 外資利用では、域内GDPに対する地域の外資利用実行額の比率は2010年の3・3%から2017年に4・8%へと1・5ポイント上昇した。対外投資では、地域資本の海外進出規模が拡大を加速し、多くの企業が「一帯一路」(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)構想に応じ、海外投資を拡大した。2016年には、全国の対外投資規模が急ピッチで拡大し、京津冀3地方も大幅増を遂げ、合計365億3千万ドルと前年から2・3倍に増えた。2017年、北京と天津の対外投資規模は例年の水準に戻ったが、河北の対外投資は増加を続けた。貿易開放では、世界景気の回復の遅れや外部需要の鈍化が響き、地域の輸出入規模は2014年から減少していたが、2017年はいくらか回復、前年比12・8%増の合計4864億7千万ドルに達した。人の往来では、国内外からの観光客の受け入れは穏やかに増加、海外からの観光客数もいくらか増えている。2017年の国内外観光客の受け入れは10億8千万人と2010年から2・5倍に増え、うち海外観光客は19・1%増えた。

  ▽地域の発展共有で大きな成果

  京津冀地域の共有発展指数は急上昇傾向にあり、2017年は216・21で、2010年から年平均16・6ポイント上昇した。5つのサブ指数のうち、数値が最も高く、上昇幅が最も大きい指数となった。基本公共サービスの共有、教育基盤、貧困削減の取り組みなどが大きく改善した。

  基本公共サービスの共有では、一人当たりの一般公共サービス支出が急増した。2017年の一般公共予算支出のうち、一人当たりの教育、社会保障、雇用、医療保健の支出は合計で2010年の2・3倍に当たり、北京・天津・河北3地方の一人当たりの支出比は2010年の3・02:2・18:1から2017年に2・64:1・81:1となり、差は縮まった。インフラ共有では、域内の高速道路の総距離は穏やかに増加、伸びは40%を超えた。教育基盤では、住民の教育程度は穏やかに向上した。6歳以上の常住人口に短大以上の学歴を持つ人口が占める割合は、北京で2010年の32・8%から2017年の37・3%に、天津で18・2%から26・7%に、河北で7・9%から10%に高まった。貧困削減では大きな進展が遂げられ、うち北京と天津では2013年に貧困撲滅が達成され、河北では貧困発生率が2010年の15・8%から2017年には1・86%に下がった。

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新華網日本語 2018-08-04 09:59:21

 【新華社北京8月4日】中国国家統計局によると、京津冀(北京市・天津市・河北省)地域の発展や変化を把握し、国家戦略に役立てるため、国家統計局と北京市統計局、中国地域経済学会は共同で、「京津冀地域発展指数」の研究を展開し、「革新」「協調」「グリーン」「開放」「共有」という新たな発展理念に基づく地域発展指数評価指標体系を構築し、同地域の発展状況のモニタリングと評価を行った。中国証券網が伝えた。

  これによると2017年の京津冀地域発展指数は153・99。2010年から年平均7・71ポイントのペースで上昇してきた。特に2014年からの上昇は著しく、2017年は2013年を36・29ポイント上回り、年平均上昇幅は9・07ポイントで、2010~2013年をはるかに上回った。京津冀協同発展戦略の打ち出しが地域発展に積極的なけん引役を果たしたことがわかる。そのうち、共有発展指数が最も高く、上昇の勢いも最も鮮明だった。革新発展指数は安定した上昇傾向を示している。グリーン発展指数はここ数年、大きく上昇した。これら3指数は2017年、それぞれ216・21、153・56、143・22に達し、総指数の上昇を引っ張る主力になった。開放発展指数と協調発展指数はそれぞれ138・54と118・43だった。

  ▽地域の革新成果が顕在化

 京津冀地域の革新発展指数は穏やかに向上している。2017年の153・56まで2010年から年平均7・65ポイント上昇した。「大衆の起業、万人の革新」を掛け声とした良好なムードと科学技術革新体制改革の深化という政策が好材料となり、起業・革新の意欲を喚起し、革新発展に大きなけん引役を果たしている。

 革新への投入では、地域の研究開発(R&D)強度(域内総生産に対する研究開発費支出比率)は2010年の2・72%から2017年に3・18%に拡大した。北京・天津・河北の3地方のR&D強度の比は、2010年の7・49:3・22:1(河北省を1とする)から2017年には4・52:1・96:1になり、差は大きく縮まった。革新による産出では、域内常住人口1万人当たりの発明特許保有件数は2010年の4・7件から2017年の22・7件へと4・9倍に増えた。うち北京は19・9件から94・5件へと4・8倍に、天津では5・0件から18・3件へと3・6倍に、河北では0・4件から2・9件へと6・6倍に増えた。革新の効率では、研究開発費1億元当たりの特許授権件数は72・7件で、2010年より60・7%増え、うち北京は64・5%、天津は61・9%、河北は36・5%増えた。

   ▽地域の協調発展が着々と進む

  2017年の京津冀地域の協調発展指数は118・43で、2010年から年平均2・63ポイント上昇した。うち都市と農村の協調、精神文明と物質文明の協調で見られた積極的な変化は、地域の協調発展を促している。

  都市と農村の協調発展では、地域の都市化率は2010年の55・7%から2017年に64・9%に上昇、全国平均値以上となった。うち北京と天津の都市化率はともに80%以上で、2017年はそれぞれ86・5%、82・9%に達した。河北の都市化率は2010年の44・5%から55%に拡大した。

 精神文明と物質文明の協調発展では、地域が文化・体育・娯楽関連への投入を拡大し、住民の精神文化生活がいっそう充実した。域内総生産(GDP)に対する文化・体育・娯楽業の固定資産投資の比率は2010年の0・6%から2017年には0・9%に上昇した。また、インフラの整備と住民の生活水準の向上に伴い、地域のインターネット普及率は2010年の41%から2017年に60・2%に拡大、住民の家計支出に占める文化・教育・娯楽・サービス支出の比率は2010年の9・8%から2017年に10%に拡大した。

  ▽地域のグリーン発展に積極変化

  京津冀地域のグリーン発展指数は右肩上がりに上昇している。2017年は143・22で、2010年から年平均6・17ポイント上がった。うち2013~2017年の平均上昇幅は9・42ポイントと高く、京津冀協同発展戦略が実施段階に入って、環境対策が大きく奏功し、地域のグリーン発展レベルが顕著に高まったことを裏付けた。

  省エネ・排出削減では、地域のエネルギー消費は低下している。2010年と比べると、域内GDP1万元当たりのエネルギー消費は北京で31・5%減(不変価格で計算、以下同)、天津で35・0%減、河北で34・5%減となった。グリーン投資では、一般公共予算支出に対する地域の省エネ・環境保全支出の比率は2010年の2・9%から2017年には5・5%へと2・6ポイント向上した。うち北京は2・2%から6・7%へと4・5ポイント、天津は2・0%から3・4%へと1・4ポイント、河北は4・1%から5・3%へと1・2ポイント向上した。都市緑化では、一人当たりの都市公共緑地面積は2010年の14・43平方メートルから17平方メートル以上に増えた。うち北京は31・94平方メートルから37平方メートル以上に、天津では14・79平方メートルから21平方メートル以上に、河北では9・59平方メートルから11平方メートル以上に増えた。

   ▽地域の開放発展に進展

  京津冀地域の対外開放は、規模重視の輸出入や海外製品・企業の導入から、中国製品・企業の進出やオールラウンドな高水準の開放へと様変わりしている。地域の開放発展指数は2012年から大幅に上昇し、2016年は172・24と2012年から年平均19・41ポイント上昇。2017年はいくらか下落し、138・54になった。

 外資利用では、域内GDPに対する地域の外資利用実行額の比率は2010年の3・3%から2017年に4・8%へと1・5ポイント上昇した。対外投資では、地域資本の海外進出規模が拡大を加速し、多くの企業が「一帯一路」(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)構想に応じ、海外投資を拡大した。2016年には、全国の対外投資規模が急ピッチで拡大し、京津冀3地方も大幅増を遂げ、合計365億3千万ドルと前年から2・3倍に増えた。2017年、北京と天津の対外投資規模は例年の水準に戻ったが、河北の対外投資は増加を続けた。貿易開放では、世界景気の回復の遅れや外部需要の鈍化が響き、地域の輸出入規模は2014年から減少していたが、2017年はいくらか回復、前年比12・8%増の合計4864億7千万ドルに達した。人の往来では、国内外からの観光客の受け入れは穏やかに増加、海外からの観光客数もいくらか増えている。2017年の国内外観光客の受け入れは10億8千万人と2010年から2・5倍に増え、うち海外観光客は19・1%増えた。

  ▽地域の発展共有で大きな成果

  京津冀地域の共有発展指数は急上昇傾向にあり、2017年は216・21で、2010年から年平均16・6ポイント上昇した。5つのサブ指数のうち、数値が最も高く、上昇幅が最も大きい指数となった。基本公共サービスの共有、教育基盤、貧困削減の取り組みなどが大きく改善した。

  基本公共サービスの共有では、一人当たりの一般公共サービス支出が急増した。2017年の一般公共予算支出のうち、一人当たりの教育、社会保障、雇用、医療保健の支出は合計で2010年の2・3倍に当たり、北京・天津・河北3地方の一人当たりの支出比は2010年の3・02:2・18:1から2017年に2・64:1・81:1となり、差は縮まった。インフラ共有では、域内の高速道路の総距離は穏やかに増加、伸びは40%を超えた。教育基盤では、住民の教育程度は穏やかに向上した。6歳以上の常住人口に短大以上の学歴を持つ人口が占める割合は、北京で2010年の32・8%から2017年の37・3%に、天津で18・2%から26・7%に、河北で7・9%から10%に高まった。貧困削減では大きな進展が遂げられ、うち北京と天津では2013年に貧困撲滅が達成され、河北では貧困発生率が2010年の15・8%から2017年には1・86%に下がった。

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