【新華社ワシントン8月1日】中国と米国の研究チームはこのほど、共同でナノ粒子インフルエンザワクチンを研究開発し、マウス実験でA型インフルエンザウイルスを効果的に抑えることに成功した。このワクチンは混合インフルエンザワクチンなどの薬の研究開発に新たな思考の筋道を開いた。
学術誌米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表された研究によると、この粒子は2層のポリペプチドによって形成されており、インフルエンザウイルスが出す生物信号を模倣して、二重の免疫反応を誘発することができるという。
論文の作者の1人である、米国ジョージア州立大学生物医学研究所の汪宝忠副教授は、このナノ粒子はさらにBリンパ細胞の免疫反応を誘発し、免疫T細胞との協調作用を発生させることができると説明している。
このワクチンを接種した後、多様なA型インフルエンザウイルスに感染したマウスは全て生存していたが、プラシーボ(偽薬)を接種したマウスは1週間以内に全て死亡したという。
研究者は、この2層のポリペプチドナノ粒子の免疫効果はさらに強く、しかも有効成分がいっそう安定性を持っているとし、ほかの病原体あるいはガンのワクチン開発への利用が期待できると考えている。
実験の中で、このワクチンは筋肉注射という従来型の方法ではなく、溶解性マイクロニードルパッチを採用し、皮膚に貼ることで接種を行った。研究スタッフによると、この投薬方法は薬の効果をより強くしかも持続時間をいっそう長くすることができるという。
この研究にはほかに、米国のジョージア工科大学、同エモリー大学、中国の河南師範大学の研究者が参加している。
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