【新華社上海７月２９日】インテリジェントクルーズコントロール（ＩＣＣ）、アンチロック・ブレーキ・システム（ＡＢＳ）、車線逸脱防止支援システム（ＬＫＡＳ）などの先進技術が今や乗用車に欠かせない機能となっている。しかし、技術的難点やコスト高などの原因で、大型トラック、特に自主ブランドの大型トラックへの応用はまだ普及していない。
中国のトラックメーカーは現在、スマート化への準備を進めており、スマートトラックの開発に取り組むと同時に、自動運転に関するテストを強化している。
▽大型トラックからスマートトラックへ
激しい市場競争に直面し、大型トラック製品は現在、高い信頼性や安全性を求められると同時に、技術力やファッション性がより重視されている。
北京福田戴姆勒汽車有限公司が発表した「福田カミンズＸ」エンジンを搭載するＡｕｍａｎシリーズ製品はスマートコースティングモードなど一連の機能を備え、ドライバーの左足と右手を解放し、作業強度を軽減し、チーム管理システムも配置されている。
一汽解放汽車有限公司のハイエンド大型トラック「解放Ｊ７」は今年４月にラインオフとなり、スマート編隊ソリューション（解決策）を提供できるほか、自動積み上げ、運転、方向転換、駐車など自動運転機能を備える。
北奔、江淮、華菱、東風、柳汽など大型トラックメーカーもスマートトラックに関する計画や準備を進めている。
商用車情報プラットフォームの第一商用車ネットの報告によると、技術面でみると、中国のトラックメーカーは短期的に補助運転Ｌ１および半自動運転Ｌ２段階に焦点を当てており、今年登場したスマートトラック新製品のほとんどもこの段階にある。
▽スマートトラックで物流費用削減、効率向上
道路物流輸送の集約化、チーム化、専門化、貨物高付加価値化などが進む中、物流設備のスマート化、運営効率、運営コストなどに対する顧客の要求は厳しくなり、物流のさらなるコストダウンと効率向上が期待されている。
福田汽車集団の経営陣は、乗用車に比べ、インテリジェントなコネクテッドカーの関連技術が商用車、特にトラックへの応用ではいっそう優位性があり、輸送コストの低減にもつながると指摘した。
業界筋によると、スマート運転技術は乗用車のドライバーより、商用車のドライバーにいっそう必要。ドライバーの疲労解消や運転安全の向上、運営コストの軽減効果があるほか、物流業者の職員・トラック・貨物に対する総合的な管理にも役立ち、トラックの輸送効率を高めることができるという。
▽顧客の需要を十分に満たす
「８０後」「９０後」（１９８０年、９０年代生まれ）の若いドライバーの増加に伴い、需要側の高度化はハイエンドトラック市場を刺激。トラックメーカーも顧客体験をますます重視し、サービス面では依然解決しなければならない多くの問題に直面している。
北京福田戴姆勒汽車有限公司は大型トラックの顧客に行き届いたサービスを提供するため、トラック購入や使用、メンテナンス、買い替えなどについて、「個別対応」のサービス理念を発表。異なる運営モデルおよび作業環境に応じ、８つの製品を開発、２０業界をカバーし、顧客に製品ライフサイクルの特別サービスを提供している。
ただ、ハイレベルの自動運転に対し、乗用車、商用車ともに閉鎖実験あるいは道路試験段階にとどまり、全面的な実現まで長い時間が必要だ。ハイレベルの自動運転、無人運転は広範囲にわたり、完成車メーカー、部品企業、スマート技術企業、ネットワーク、交通インフラ、交通法規など各方面の協力が不可欠である。
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