【新華社北京7月27日】複雑に入り組んだ世界経済情勢に直面しながらも、中国経済は今年に入ってから安定の中で上向く状況を保ち、経済構造も最適化や高度化を続け、国内消費需要が経済成長を導いている。
このほど取材に応じた海外の観測筋は、中国の改革開放プロセス推進に伴い、中国経済のモデルチェンジ効果が絶えず現れ、内生的な原動力が日増しに高まっていると指摘。拡大と高度化を続ける中国市場は、すでに世界の発展機会と原動力の源になっていると強調した。
▽消費が経済成長の原動力に
アジア開発銀行(ADB)がこのほど発表した報告では、2018年と2019年の中国経済が安定的な成長を保つ見通しで、予測と一致していると指摘。中国政府が国内消費の促進に注力し、バランスの取れた経済成長を実現しているとの認識を示した。
経済協力開発機構(OECD)中国経済政策研究室のマルギット・モルナール主任はこのほど新華社のインタビューに応じ、中国経済の最大のハイライトは、消費の安定的な成長が経済成長を支えている点で、消費を主体とした経済構造への転換が進んでいると指摘。近年、中国経済の成長が世界経済全体成長の約3分の1を占めているとし、中国がさらに開放的な政策を推進し、世界各国に新たな市場と機会を提供し続けるとの見解を示した。
欧州国際政治経済研究所(ECIPE)のフレデリック・エリクソン主任は、中国経済の規模や成長率から見れば、世界経済における中国の役割は絶えず拡大していると指摘。中国の対外開放拡大に従い、中国経済の対外影響力は質と量が共に引き上げられ、中国が革新や技術変革、生産率向上などで世界に果たす積極的な役割もさらに顕著になると語った。
▽開放協力で保護主義に対応
各方面が注目するのは、保護貿易主義が台頭傾向を示す今日、中国市場が共有と開放の門を開け続け、貿易パートナーとの経済・貿易協力を深め続けており、世界経済の安定的な発展を力強く推進していることだ。
インドの発展途上国リサーチ情報システムセンター(RIS)の顧問であるバタチャジー氏は、米国の保護貿易主義に基づく措置が世界経済の安定的な発展にとって課題になっていると指摘。リスクヘッジのため、欧州連合(EU)とアジアが市場開放を加速させ、中国も現在各国との自由貿易交渉を推進、深化させており、地域的経済パートナーシップの発展や経済一体化プロセスを推進していると語った。
ブラジルのリオデジャネイロ州立大学国際関係学のマウリシオ・サントロ教授は記者に対し、米国がかたくなに保護貿易措置を講じて世界の貿易秩序を破壊し、世界経済の発展に極めて大きな不確実性をもたらしていると指摘。中国は世界経済のエンジンとして、引き続き世界経済の成長に大きな貢献をしており、中国経済の安定的な成長が世界経済の上向きの発展を強く保障しており、貿易パートナーに確信と発展の機会をもたらしたと述べた。
ケニアのケニヤッタ大学経済学講師であるケン・オゲンボ氏は、中国が貿易保護を選ばずに開放を拡大したことで、国際経済の秩序を守るという誠意を示したと述べた。
エジプトの「アルアハラム」紙のサミー・アルカムハウィ副編集長は、中国経済が構造転換と高度化を開始し、中国の貿易パートナーには多元化傾向も現れ始めていると指摘。中国が発展途上国と経済・貿易・投資協力を展開し、現地の製造業や人々の生活のレベルを向上させたとし、13億以上の人口を有する中国の巨大な消費と投資市場が世界のチャンスを育んでいるとの見解を示した。
▽中国市場の潜在能力が自由な思考を引き出す
オーストラリア国立大学クロフォード公共政策大学院の経済学教授である宋立剛氏は、中国の総人口や中間所得層の規模は、中国が巨大な市場であることを意味していると指摘。今後、中国市場の開放が進むにつれ、世界の商品やサービスが中国に輸入され、中国も世界経済の発展を牽引するため、双方向のウィンウィンとなると語った。
ゴールドマン・サックスのアジア・太平洋エリア・チーフ・ストラテジストのティモシー・モー氏は、市場価値から見て、中国はすでに米国に次ぐ世界で2番目の株式市場になっていると指摘。中国のA株が世界的なインデックスファンドを組み込んだことは、世界における中国の株式市場の重要性が増したことを意味し、一部のインデックスファンドが中国資産をさらに高い比率で配分していることで、世界の投資家から重視されるようになったと述べた。
経済学者は、今後中国の開放拡大がさらに進むことで、国内の企業を刺激して優勝劣敗が実現し、産業の構造転換と高度化を推進するほか、中国経済の質の高い発展の道のりがさらに明確になり、中国市場のゲインの世界的な効力がいっそう明らかになると指摘した。
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