【新華社瀋陽7月25日】全国珠算式暗算コンテストがこのほど、中国遼寧省瀋陽市で行われた。全国の各省、自治区、直轄市から32の代表チーム、総勢330人が参加し、コンピューターにも負けない速さと精度で演算を競い合った。
珠算は優れた中華伝統文化の一つで、「中国の珠算」は2013年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。珠算式暗算は、頭の中にイメージした「そろばん」で珠算の原理と方法を用いて暗算を行う技術。
福建省から参加した児童の保護者、李川福さんは「珠算式暗算のスピードはとても速い。たった1秒の差でコンテストの成績に大きな違いが生じる」と述べた。李さんの子どもは4歳から珠算式暗算を習い始め、10歳になった今では、算数の授業で「スター」的存在になっているという。
李さんは「珠算は我が国の伝統で、珠算式暗算の学習は、伝統を改めて学ぶだけでなく、子どもの新たな能力を育むことでもある」と語った。
珠算式暗算はこの数年、中国でますます人気が高まっており、中国珠算式暗算協会の統計によると、全国で約1千万人が珠算式暗算を習っている。同協会は2011年から、中国教育部の承認を経て、9カ所の珠算式暗算教育教学実験区を開設した。
浙江省慈渓実験区の例では、2017年に8カ所の機関を新設、22のクラスを新設し、620人の学生を新たに迎えた。同協会関係者によると、珠算式暗算を教える民間の教育機関も、現在急速に増えているという。
中国財政部の余蔚平副部長は、珠算は人類科学技術史における重大な発明で、中国古代の数学発展の結晶であり、数学の機械化計算方式の成果でもあると述べた上、珠算を基礎とし革新的に発展してきた珠算式暗算には、計算能力の強化、思考空間の拡張、総体的知力の顕著な向上といった働きがあり、重要な科学的価値と応用価値を備えているとした。
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