【新華社ニューデリー７月２５日】上海協力機構（ＳＣＯ）各加盟国の軍隊が参加する「平和の使命２０１８」大型対テロ演習がロシアで８月に行われる。注目はＳＣＯに新たに加盟したインドとパキスタンの軍隊派遣で、両国の独立後初となる軍事演習の同時参加とあって広く外部の注目を集めている。
ＳＣＯ対テロ機構理事会が提唱した今回の演習は、加盟国間の協力を拡大し、テロリズムや過激主義に対応することを目的としている。インドとパキスタン両国とも部隊を派遣し参加するとすでに明確に表明した。インドの政府情報筋によれば、同国は陸軍と空軍を含む約２００人の人員を派遣するという。
インドのニューデリーテレビ（ＮＤＴＶ）は公式ホームページで、ある士官の話を引用し、同国の演習参加の主要な目的はＳＣＯ加盟国間の協力を強化し、テロリズムや過激主義の挑戦に共に対処するためだと報道。この士官は、演習の合間に各国の士官が、協力強化の方法やテロリズムのイデオロギー拡散防止、テロリズムや過激主義を助長する要素の排除といった議題について話し合うだろうと語った。
今回の演習はインドとパキスタンの独立後、初めて共同で参加する軍事演習であり、両国の国境地帯の緊張する局面を緩和するのに一定の意義を有する。一部の軍事オブザーバーは、インドとパキスタンは長年にわたり何度も衝突を繰り返し、両国間の交流メカニズムの多くは度重なる国境での衝突で中断していたが、同演習が両国軍の積極的な交流を促し、緊張関係を緩和するのに役立つだろうと指摘した。
パキスタン側もこれを喜んでいる。英国の歴史あるシンクタンク、英国王立防衛安全保障研究所が発表したレポートは、パキスタンが和平を実現する方法の一つはインドとの軍事協力を行うことかもしれないというパキスタンのバジュワ陸軍参謀長の言葉を引用。パキスタン軍は引き続き他の方法により、インドとの和平や安定を求め対話していく可能性があると指摘した。
軍事演習への同時参加は独立後初となるが、両国軍はこれまで国連の平和維持活動で何度も協力してきた。国連平和維持活動のデータベースの資料によれば、インドとパキスタンは国連の派遣団の重要な軍隊派遣国であり、過去数十年間で両国が共同で完了した任務は２８に上る。
インドとパキスタンは２００５年にＳＣＯのオブザーバー国となった。両国が２０１７年に正式加盟したことで、ＳＣＯは初の加盟国拡大を果たした。
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