【新華社北京7月25日】江蘇省鎮江市の電力供給エネルギー貯蔵ステーションはこのほど正式にグリッド上で発電を開始した。同エネルギー貯蔵ステーションのパワーは10万1千キロワット、総容量は20万2千キロワット時、世界でパワーが最も高い電力供給エネルギー貯蔵ステーションとなった。経済参考報が伝えた。
江蘇省は中国でも経済が発達している省であり、製造業が強みであり、2017年の最高電力消費量は1億200万キロワット時に達している。今夏の江蘇省の電力消費量は10%増の1億1200万キロワット時に達すると予測されている。
国家電網江蘇電力報道官で発展部の王旭主任の説明によると、江蘇省の電力消費量は上昇の一途を辿っており、これは中国の縮図に過ぎず、供給側の構造的改革の推進につれて経済は安定の中で上向き、電力需要も旺盛となり、高温気象が多く観測されることも電力消費上昇の一因になっているという。
電力供給エネルギー貯蔵ステーションは電力不足を緩和する重要な措置の一つだ。江蘇電力経済技術研究院の劉綱院長によると、鎮江のエネルギー貯蔵ステーションは超大容量の「充電チャージャー」のようなものであり、電力消費量が低い際には電力を充満状態に保ち、電力消費がピーク時を迎えたときには、電源として電力を提供するという。
説明によると、世界で最もパワーが高い蓄電池エネルギー貯蔵ステーションとして、同システムは発電所を建設せずとも、鎮江市に1日40万キロワット時近くの電力を供給し、住民17万人の生活用電力需要を満足させることができ、毎年5300トンの石炭消費を削減できるという。これは、設備容量20万キロワットの発電所に相当し、約16億元の建設資金を節約したことになる。
アナリストによると、経済の速やかな発展や高温気象の増加に伴い、中国の電力不足が深刻化しているという。中国では、火力発電比率は長期間にわたり60%以上で推移しているが、環境保護の視点からみると、今後、火力発電は制限されるはずだ。
エネルギー貯蔵プロジェクトはまた、新エネルギーの信憑性を強めるだろう。蓄電池エネルギー貯蔵技術のお陰で、太陽光エネルギーや風力エネルギーなどはもはや断続的な天候の影響を受けなくなる。江蘇電力によると、大規模エネルギー貯蔵ステーションの普及は江蘇の新エネルギー発電の発展に役立ち、2018年末には、江蘇省の風力発電のパワーは880万キロワット、太陽光発電は1160万キロワットに達する見通しだという。
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