【新華社ハルビン6月25日】中国はここ数年、東北地区の振興と粤港澳大湾区(広東・香港・マカオビッグベイエリア)の発展を大変重要視してきた。粤港澳が黒竜江省と連携した対ロシア協力が、第29回中国ハルビン国際経済貿易商談会でホットな話題となった。
中国東北部の国境地帯に位置する黒竜江省は、約3千キロに及ぶロシアとの国境線があり、対ロ貿易発展における優位性は明らかだ。昨年、黒竜江省の対ロ貿易総額は前年比19・5%増の109億9千ドル(1ドル=約108円)、中国の対ロ貿易全体の13・1%を占めた。
「東北地区と粤港澳地区は資源、資金、技術、管理などで相互補完性を有し、双方は共に協力への強い意志を示している」。黒竜江省政治協商会議の郝会龍副主席はこのように述べ、一例として、黒竜江省は現在、対ロ越境木材加工産業基地を構築しているが、粤港澳には家具製造の豊富な経験があり、双方の協力の前途は大変有望だ、と述べた。
郝副主席はまた、粤港澳とロシアの協力の仲介役として、黒竜江省は架け橋と絆の役目を果たし、交流・協力のプラットフォームを積極的に構築、平等かつインタラクティブな環境づくりを望んでいると語った。
昨年5月に広東省投資商会、香港・黒竜江経済協力促進会、澳門(マカオ)・黒竜江省経済貿易促進会が共同発起した「粤港澳・黒竜江経済発展促進連盟」には、粤港澳地区の企業やビジネス団体100社近くが積極的に賛同した。
「粤港澳と黒竜江省が対ロ協力での連携は、多方面に利益をもたらす」と広東省投資商会の王長平会長は分析する。黒竜江省と粤港澳は自然食品、航空、観光、スマート製造などで良好な協力の基盤がある。粤港澳と黒竜江省が連携することで、黒竜江省の地理的優位性がより一層発揮でき、粤港澳の対ロ経済貿易協力を促進、北東アジア市場を共同開拓することができると王会長はみる。
香港・黒竜江経済協力促進会の魏明德会長は、黒竜江省は北東アジア経済圏の中心に位置し、これまでもずっと中ロ貿易の最前線に立ってきた。黒竜江省が仲介役を果たすことで、粤港澳とロシアの多分野協力の推進は、顕著な効果を上げることになると期待を寄せる。
対ロ協力での黒竜江省と粤港澳の連携を、ロシア側関係者も同様に歓迎している。
ロシアのビジネス業界関係者であるエルミロワ氏は、中国は服飾や靴、帽子などの軽工業製品で明らかに優位にあり、今後の協力強化に期待していると話す。
同商談会である参加者は、関係者は黒竜江省の南北連携の役割りをさらに発揮すべきであり、「粤港澳・黒竜江経済発展促進連盟」というプラットフォームを生かし、ロシアの関係機関と連携し、中ロ地域間の交流協力を共同で計画しようと提案した。
第29回中国ハルビン国際経済貿易商談会は14日、ハルビンで開幕、39の国・地域から企業1千社余りが参加した。
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