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安倍首相の施政方針演説、今後の政治運営 「改憲」がネックに
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-01-23 13:53:53 | 新華社 | 編集: 王珊寧

  【新華社東京1月23日】第196回通常国会が22日に召集された。安倍晋三首相は午後、施政方針演説を行い、向こう1年の内政、外交問題における政府の方針を発表した。

  内政面について、安倍氏は各政党に対し憲法改正の具体的な案を示すよう要請。衆参両院の憲法審査会で改憲に関する議論を前進させたい考えを示した。働き方改革や人づくり革命、生産性革命の推進、新しい財政健全化計画の夏までの策定、東日本大震災被災地の復興事業の推進、天皇陛下の退位と新天皇の即位をつつがなく執り行うことなどにも言及した。

  国会初日は多く民衆の反対の声が鳴り響く中、幕を開けた。正午ごろには数百人の市民が国会周辺に集まり、安倍氏の新安保法制と改憲へ向けた動きに反対の声を上げた。また安倍氏の支持率を暴落させる要因となった森友、加計学園問題も収束には程遠い状況で、問題解決を求める声も絶えなかった。

  社民党の福島瑞穂副党首は同日、安倍政権は国家権力を私物化し、国民こそが国の主であることをまるで理解していないようだと批判したうえで、こうした独裁政権を打ち破らない限り、明るい未来はやって来ないと主張した。

  憲法改正は安倍氏にとっての「悲願」。今回の施政演説で安倍氏は各党派に具体的な憲法改正案を国会に提示するよう要請し、議論が深まり前進することを期待すると強調した。

  日本共産党の志位和夫委員長は同日の抗議行動で、平和憲法第9条に自衛隊の内容を盛り込むことを国民が望んでいないにもかかわらず安倍氏は憲法改正を急いでいると指摘、自らの「タイムスケジュール」を国民に押し付けていると批判した。

  孫崎享・元外務省国際情報局長は新華社記者の取材に対し「改憲のせいで公明党は勢力を落とし危機感を募らしている。公明党がどういう対応を取るかは重要。世論は安倍首相の下での憲法改正に反対、九条で自衛隊を明記することにも反対する。3分の2の議席があるから憲法改正に行けるというものではなく、改憲の見通しは不確定だ」と語った。

  山口大学の纐纈厚名誉教授は「改憲に慎重な公明党や自民党内の「護憲派」の存在も無視することはできない。自民党総裁選挙が近づき、与党内で改憲慎重論が強くなれば、安倍首相は保身のために改憲を先延ばす可能性も否定できない」との認識を示した。 東京大学大学院総合文化研究科の内山融教授は「安倍政権は今年中の改憲発議を目指している。ただ発議を急げば与野党間の議論が不充分になり「駆け込み改憲」と批判されかねない。一方、来年4月末には天皇が退位するため、それ以前の改憲発議は政治的混乱を引き起こす要因となり難しいだろう。また、来年夏の参院選後まで発議を伸ばせば、参院で3分の2の議席を維持する保証はない。いずれにしてもリスクは避けられず、安倍氏がどのリスクをとるかが注目される」との見方を示した。(記者/姜俏梅 王可佳)

 

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安倍首相の施政方針演説、今後の政治運営 「改憲」がネックに

新華網日本語 2018-01-23 13:53:53

  【新華社東京1月23日】第196回通常国会が22日に召集された。安倍晋三首相は午後、施政方針演説を行い、向こう1年の内政、外交問題における政府の方針を発表した。

  内政面について、安倍氏は各政党に対し憲法改正の具体的な案を示すよう要請。衆参両院の憲法審査会で改憲に関する議論を前進させたい考えを示した。働き方改革や人づくり革命、生産性革命の推進、新しい財政健全化計画の夏までの策定、東日本大震災被災地の復興事業の推進、天皇陛下の退位と新天皇の即位をつつがなく執り行うことなどにも言及した。

  国会初日は多く民衆の反対の声が鳴り響く中、幕を開けた。正午ごろには数百人の市民が国会周辺に集まり、安倍氏の新安保法制と改憲へ向けた動きに反対の声を上げた。また安倍氏の支持率を暴落させる要因となった森友、加計学園問題も収束には程遠い状況で、問題解決を求める声も絶えなかった。

  社民党の福島瑞穂副党首は同日、安倍政権は国家権力を私物化し、国民こそが国の主であることをまるで理解していないようだと批判したうえで、こうした独裁政権を打ち破らない限り、明るい未来はやって来ないと主張した。

  憲法改正は安倍氏にとっての「悲願」。今回の施政演説で安倍氏は各党派に具体的な憲法改正案を国会に提示するよう要請し、議論が深まり前進することを期待すると強調した。

  日本共産党の志位和夫委員長は同日の抗議行動で、平和憲法第9条に自衛隊の内容を盛り込むことを国民が望んでいないにもかかわらず安倍氏は憲法改正を急いでいると指摘、自らの「タイムスケジュール」を国民に押し付けていると批判した。

  孫崎享・元外務省国際情報局長は新華社記者の取材に対し「改憲のせいで公明党は勢力を落とし危機感を募らしている。公明党がどういう対応を取るかは重要。世論は安倍首相の下での憲法改正に反対、九条で自衛隊を明記することにも反対する。3分の2の議席があるから憲法改正に行けるというものではなく、改憲の見通しは不確定だ」と語った。

  山口大学の纐纈厚名誉教授は「改憲に慎重な公明党や自民党内の「護憲派」の存在も無視することはできない。自民党総裁選挙が近づき、与党内で改憲慎重論が強くなれば、安倍首相は保身のために改憲を先延ばす可能性も否定できない」との認識を示した。 東京大学大学院総合文化研究科の内山融教授は「安倍政権は今年中の改憲発議を目指している。ただ発議を急げば与野党間の議論が不充分になり「駆け込み改憲」と批判されかねない。一方、来年4月末には天皇が退位するため、それ以前の改憲発議は政治的混乱を引き起こす要因となり難しいだろう。また、来年夏の参院選後まで発議を伸ばせば、参院で3分の2の議席を維持する保証はない。いずれにしてもリスクは避けられず、安倍氏がどのリスクをとるかが注目される」との見方を示した。(記者/姜俏梅 王可佳)

 

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