【新華社東京1月8日】「中国と日本の間には、人々の心を痛めるような歴史があった。しかしそれは私たちのような若い世代同士が友人関係を築くことに影響を与えるわけではない。次の世代に過去の歴史を語り継ぐことも大切だが、もっと大切なのは私たちが新しい歴史を創っていくことだ。日中の若い世代が新しい友好関係を築いていけることを願っている」、「第35回全日本中国語スピーチコンテスト」全国大会に出場の長野県代表、長野短大2年生の鞍田夏実さんは、曾祖父と祖父が中国滞在の経験があることから中国に関心を持つようになり、3年前から中国語を勉強するようになったと、中国語勉強のきっかけをこのように振り返った。
7日、東京で開かれた同コンテストの全国大会に、21の都道府県から選出された高校生部門、一般部門、大学生部門の計22人の中国語学習者(弁士)が出場して日頃の勉強成果を披露した。
茨城県代表で、東洋大学付属牛久高校3年生の田中美咲さんは「中国語ー夢の翼、友好の橋」をテーマに発表し、中国語を選択した理由について、「中国経済の急速な発展や日中が一衣帯水の隣国であることだけでなく、同じ根源の文化に対する好感から」と語り、一昨年の4月に必修科目として勉強し始め、同年10月に県内中国語スピーチコンテストで朗読部門の優秀賞に入賞したことを披露。「高校を出たら、中国に留学に行き、中国の長い歴史と文化を体験し、そして2020年の東京五輪でボランティアとして日本語、中国語、英語を生かして世界中に友達に日本の美しさ、日本人の優しさを伝えたい」と夢を語った。
名古屋市役所勤務の山真以さんは、これまで3度中国に渡航し、北京、西安、無錫、上海を見て回り、「自転車が多い」「バスが込み合う」「トイレが汚い」というこれまでのイメージが覆され、日本と大差ない中国を見てきて、家族の理解と支持も得られ「将来、子供を連れて成都にパンダを見に行きたい」と小さな夢を抱いていることを記者に語った。
1等賞は各部門で1人ずつ選出され、高校生部門では茨城県代表の田中美咲さん、一般部門では東京都から参加の太田奈緒美さん、大学生部門では兵庫県の山本果歩さんが選ばれ、副賞として協賛の全日空から中国旅行の航空券が贈呈された。
コンテストのほか、朗読発表会も行われ、全国の中学・高校生140人、大学生、大学院生147人、一般92人の参加者からそれぞれ3人ずつ選出され、200人ほどで埋まる会場で朗読を披露した。
審査員を代表して総評に立った東京外国語大学の加藤晴子教授は「コンテストのレベルは年々高くなっている。高校生・大学生の実力が拮抗し、順位をつけるのに苦労した」と感想を述べた。審査員と朗読の寸評を担当した東洋大学の続三義教授は記者の取材に対し、「以前は旅行記(見聞)が多かったが、今年は過去の歴史に触れる内容もあり、語学だけではなく内容もこれまで最高ではないか」と答えた。 全日本中国語スピーチコンテスト全国大会は公益社団法人日中友好協会の主催で1983年に1回目が行われ、今年は外務省、文科省、中国大使館、中国教育部の後援で第35回を迎えた。(記者/徐学林)
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