【新華社北京11月10日】11月8日から9日にわたり、習近平国家主席は北京でトランプ米大統領と会談した。専門家は、中米首脳会談は両国関係の未来のためにトップダウン設計を行い、両国は最高記録となる経済貿易協力分野の大型契約を締結し、地域と世界レベルの協力において複数の重要な成果とコンセンサスを実現し、中米関係は現在、新たな歴史のスタート地点に立っていると見ている。
重要な政治的成果:中米の協力と互恵・ウィンウィンを推進
「今回の会談の重要な政治的成果は、中米双方が両国の協力と互恵・ウィンウィンを明確にし、将来の中米関係の発展のために基本方針を定めたことである。」中国現代国際関係研究院の前院長、崔立如氏は、中米は共通の利益が相違を上回ること、協力の必要性が競争を上回ることを再度言明したと考えている。
訪問期間中、双方は重大な問題について信頼を深め、誤解を解消し、協力の意向を凝縮させた。米国側は中国の政策の励行を堅持することを表明し、中米は18年に防衛閣僚のハイレベル相互訪問を実現し、年内にも両軍参謀部の対話枠組で初めての対話を行い、サイバー犯罪の撲滅とネットワークの保護での協力を強化し、重点的な米国に逃亡した犯罪容疑者を早急に確定し、共同で捜査活動を展開することなどで合意した。
習近平主席は、双方はアジア太平洋地域で積極的な協力を展開し、ますます多くの地域と国家を中米両国の共通のコミュニティに加入させなければならないと提案した。外交学院の副院長、王帆氏は、「中国側は中米がアジア太平洋地域で互いに影響し合うという新しい方針を提起した。両国がアジア太平洋地域で地域の問題又は危機を協力して処理、対応することは、地域情勢の安定に役立つ」と述べている。
最大の経済貿易リスト:中米経済貿易協力分野を開拓
トランプ大統領の訪中期間中、両国は多数のビジネス契約と双方向の投資協定を締結し、関連する金額は2500億米ドル以上に達し、中米経済貿易協力の新記録を樹立した。
「今回の経済貿易リストの締結は、中米の長期にわたる互恵・ウィンウィン、相互依存、優勢相補の態勢の結果であり、双方向の互恵、全体的バランスの原則に合致し、中米関係が新たな段階に進む一つの重大なスタートでもある。」中国人民大学国際関係学院の副教授、刁大明氏はこのように述べている。
中国商务部によると、米国側にとってこれらの経済貿易の成果は、米国が中国への輸出を拡大するのに役立ち、国内産業発展と雇用拡大をもたらすものとなる。中国側にとっては、技術、設備、製品の輸入を通し、中国産業が世界の産業チェーンのミドル・ハイエンドに向かうのを促進し、国内外の2つの市場、2種類の資源をより良く利用して、開放型経済の新体制確立を推進するものとなる。
専門家は、中国共産党第19回全国代表大会が発した対外開放のペースを速めるというメッセージには、米国企業を含む外資企業の中国での経営環境のさらなる開放、透明性、規範化が含まれると考えている。同時に、米国側は中国へのハイテク製品輸出規制の適切な緩和、中国企業による米国での投資に対する公平な態度、貿易救済措置の慎重な利用を行う必要がある。
特殊な訪問スケジュール:文化で距離を縮める
宝蘊楼での茶話会、前三殿の見学、文化財修復技術展示の見学、京劇上演鑑賞など、トランプ大統領夫妻は習近平主席夫妻と共に、故宮で「忘れられない午後と晩」を過ごし、三大殿の中国名に含まれる「和」の中国文化の伝統を理解した。
「現代の中国外交の思想は中国伝統文化の真髄を体現している。人類運命共同体を構築するという理念は、『和』の文化に基づいており、『和』は中米関係の真髄でもある。中米関係は『和すれば則ち共に栄え、争えば共に傷つく』、これは中米関係が長期的に発展する啓発である。」清華大学新聞・伝播学院の副院長、周慶安氏はこのように述べた。
両国首脳夫妻の故宮での茶話会で、トランプ大統領は孫娘のアラベラちゃんが中国語で歌を歌い、中国伝統的な学習書の『三字経』や古詩を暗唱する映像を習近平主席夫妻に見せた。
専門家は、トランプ大統領が中国文化を愛する家族を自ら見せたことは、中国に対する彼の理解が常に深まっていることを表していると見ている。
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