新華網北京9月29日 中国の李克強共産党中央政治局常務委員・総理は27日、営業税から付加価値税への移行試行を一層深め、関連の財政・租税政策を整備することを検討する座談会を開いた。
張高麗党中央政治局常務委員・副総理が出席した。
上海、河南、四川などの政府責任者が試行全面実施の進展と成果を報告した。中国建設銀行、三一集団、中国交通建設集団の責任者が金融、製造、建設業界の代表として付加価値税移行による租税負担軽減などの状況について語った。北京大学の劉怡・教授、中国人民大学の朱青・教授が付加価値税移行政策と付加価値税制度について提案を行った。会議で次のように確認された。付加価値税移行は今期政府の最重要の財政・租税改革措置、減税政策で、重層的プラスの効果があり、税制一本化だけで、これまでに企業の税負担が1・7兆元(1元=約17円)軽減され、税基盤の拡大と就業〈雇用〉の増加につながり、また業界管理が一層規範化された。より一層目立つことは経済構造調整と大衆起業・万民革新(イノベーション)が促され、新産業、新業態など新たなエネルギーの成長が加速されたことである。各地は今年、付加価値税が伸びている状況を報告した。これはまたある意味で現在の世界的減税の動きをリードしている。
李克強総理は次のように述べた。付加価値税移行推進のこの5年間、習近平同志を核心とする党中央の指導の下、各地区、各関係機関は党中央と国務院の手配に従い、難しく、きめ細かい多くの仕事に粘り強く取り組み、試行を先行し、改革実践によって政策を整え、範囲を着実に拡大し、得るのに容易でない良い成果を収め、経済を安定させつつ上向かせることを力強く支え、同時に多くの経験を積んだ。現在、国際競争がますます激しくなり、多くの国が減税などの措置で投資環境を改善している。われわれは供給サイドの構造改革推進を中心とし、改革・開放を全面的に深め、行政簡素化と租税・費用引き下げを通じ、制度的取引コストを下げ、起業・革新を奨励し、産業高度化を推進し、各種市場主体の公平な競争を促進するビジネス環境の総合的優位性を形成し、市場の活力をより大きく引き出さなければならない。
李克強総理は次のように指摘した。付加価値税移行の成果を固め、問題点を方向とし、政策を継続的に整えなければならない。
第一に、税負担の全面的軽減を確実にし、試行期間に一時的に打ち出した過渡的優遇策を適切に統合し、付加価値税控除チェーンを一層整え、小規模納税者、簡易税額算定などの政策を整備し、一般税額算定方法の適用範囲を徐々に拡大し、金融、建設などの業種と小規模・零細企業の租税控除が十分でない問題を一層解決する。
第二に、徴税管理業務レベルを高める。納税者が政策を生かすことを支援する。仕入税について徴収すべきものを徴収し、控除すべきものを控除し、減税の恩恵をより十分享受できるようにする。国と地方の徴税力を統合し、手続きを簡素化し、租税情報レベルを高め、政策実施の仕上げをしっかり行う。付加価値税領収書偽造などの詐欺行為を厳しく取り締まる。
第三に、付加価値税移行の全面的試行実施で実質的に営業税を撤廃した。関係法規の改廃を急ぎ、試行の成果を固める。
第四に、付加価値税移行後の改革推進に力を入れる。付加価値税の基準税率を研究、整備し、税率構成の最適化を図り、現在の税率を適時に一層簡素化する。製造業の付加価値税負担を一段と引き下げる方法の研究、策定に力を入れ、発展を促し、構造を調整する租税の役割を一層生かす。
李克強総理は次のように強調した。付加価値税移行改革の全面的実施を踏まえ、中央と地方の財政権と支出責任の区分改革を加速し、中央と地方の両方の積極性を一層引き出さなければならない。地方税体系の構築を積極的かつ適切に推進し、地方主体の税目づくりを加速し、東部、中部、西部地区の均衡のとれた発展を一層促す。各地は「行政簡素化・権限委譲、規制緩和と管理の結合、サービス最適化」改革を深め、付加価値税改革を契機とし、増収分を発展の持続力増強と民生改善に使い、経済の中高速成長とミドル・ハイエンド水準へのまい進を促さなければならない。
馬凱、楊晶両氏も座談会に出席した。
付加価値税移行改革は2012年に上海で初めて試行され、昨年5月に全国に拡大された。
(新華社より)
推薦記事: