新華網ジュネーブ 7月20日(記者/劉曲)スイスの科学研究員はこのほど、3Dプリント技術を使い、世界で初めて、人間の心臓の形、大きさ、機能に非常に似た「柔らかい」心臓を作り上げた。この人工心臓はまだ概念実証段階にあり、移植に用いることはできないものの、関連する研究に新たな視点を提供した。
チューリッヒ工科大学のNicholas Cohrs氏等は、最新の米「Artificial Organs」誌上で、フレキシブル・シリコンゴム材料を使用し、3Dプリントとダイカスト技術によってこの人工心臓を作ったことを報告した。右心室と左心室が1つずつあり、1つの補助室により2つの心室を隔てている。この補助室は、筋肉に近い機能を持っており、ポンプのように血液を心臓に供給することができる。
しかし、素材の耐久能力には限りがあり、この心臓は目下およそ3000回、つまり30~45分しか鼓動し続けることはできない。Cohrs氏は、「素材の引張強度と性能はまだ大いに向上させる必要があり、現在の製品はまだ人体に移植することはできないが、人工心臓に新たな発展の方向性を与えることはできるだろう。」とはっきりと述べている。
(新華社より)
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