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中国の地震早期警報システム、避難の一分一秒を争う
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-01-19 15:51:02 | チャイナネット | 編集: 郭丹

   18億5000万元を投資し、5年間で1万5510の観測点を設け、全国の分 秒レベルの震度速報、重点エリアの秒レベルの早期警報サービスを提供する。中国地震局が18日に発表した情報によると、中国の第13次五カ年計画期間(2016 20年)の重大プロジェクト「国家深度速報及び早期警報」が初歩的な計画段階に入っており、年末までに始動する見通しとなった。

   計画によると、同プロジェクトは5年ほどで完了。大地震発生時、秒レベルの地震早期警報を発令できる。

   数秒は、地震の早期警報の「生死を分ける時間」であり、地震波が届く前に避難する時間を稼ぐ。同プロジェクトのチーフデザイナーである金星研究員によると、破壊力を持つS波は毎秒3.5キロの速度で震源地から四方に広がる。例えばS波は10秒で震源地から半径35キロ内のエリアに広がる。マグニチュード7以上の地震は通常大きな断層を持ち、例えば2008年のブン川地震の範囲は200キロ以上に達した。そのため10秒ほどで地震早期警報を発令することで、S波が到着する前に貴重な避難時間を稼ぐことができる。

   この目標を実現するため、同プロジェクトは18億5000万元を投資し、全国1960カ所に地震計と強震計を持つ基準観測点を、3309カ所に強震計を持つ基本観測点を、1万241カ所に震度計を持つ一般観測点を設ける。華北地区、南北地震帯、南東沿岸部地震帯、新疆天山地震帯の重点エリア内では、この3種の観測点の平均間隔は12.5キロとなる。

   同プロジェクトは観測点での観測、データ処理、情報発表、ネットワーク、運行保障の5大システムからなる。重点エリアに秒レベルの地震早期警報を発令するほか、全国範囲で1 2分の地震基礎データ速報を、2 5分で深度速報を発令し、30分 24時間内に災害評価情報を持続的に提供する。24時間後はさらに詳細な情報を伝える。

   専門家によると、地震早期警報は現在も世界的な難題で、中国は世界で地震活動が最も激しく、地震災害が最も深刻な国の一つだ。そのため予防を中心とし、防災 救助を結びつけることで、常態的減災と非常時の救助を統一化する。観測と予報、災害予防、緊急救助システムの建設を同時推進し、全社会の耐震総合防御能力を強化することが極めて重要だ。

   重大プロジェクトの立案と実施の加速は、2017年の中国地震部門の重点的な取組内容とされている。中国地震局の鄭国光局長は、先ほど開かれた2017年全国地震局長会議で「複雑で深刻な災害状況を見据え、地震早期警報技術を発展させ、国家震度速報及び早期警報システムを建設することには、重要な現実的意義がある。また中国の防災 減災事業の発展に深い影響を及ぼす」と述べた。

 

  (チャイナネット)

 

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新華網日本語

中国の地震早期警報システム、避難の一分一秒を争う

新華網日本語 2017-01-19 15:51:02

   18億5000万元を投資し、5年間で1万5510の観測点を設け、全国の分 秒レベルの震度速報、重点エリアの秒レベルの早期警報サービスを提供する。中国地震局が18日に発表した情報によると、中国の第13次五カ年計画期間(2016 20年)の重大プロジェクト「国家深度速報及び早期警報」が初歩的な計画段階に入っており、年末までに始動する見通しとなった。

   計画によると、同プロジェクトは5年ほどで完了。大地震発生時、秒レベルの地震早期警報を発令できる。

   数秒は、地震の早期警報の「生死を分ける時間」であり、地震波が届く前に避難する時間を稼ぐ。同プロジェクトのチーフデザイナーである金星研究員によると、破壊力を持つS波は毎秒3.5キロの速度で震源地から四方に広がる。例えばS波は10秒で震源地から半径35キロ内のエリアに広がる。マグニチュード7以上の地震は通常大きな断層を持ち、例えば2008年のブン川地震の範囲は200キロ以上に達した。そのため10秒ほどで地震早期警報を発令することで、S波が到着する前に貴重な避難時間を稼ぐことができる。

   この目標を実現するため、同プロジェクトは18億5000万元を投資し、全国1960カ所に地震計と強震計を持つ基準観測点を、3309カ所に強震計を持つ基本観測点を、1万241カ所に震度計を持つ一般観測点を設ける。華北地区、南北地震帯、南東沿岸部地震帯、新疆天山地震帯の重点エリア内では、この3種の観測点の平均間隔は12.5キロとなる。

   同プロジェクトは観測点での観測、データ処理、情報発表、ネットワーク、運行保障の5大システムからなる。重点エリアに秒レベルの地震早期警報を発令するほか、全国範囲で1 2分の地震基礎データ速報を、2 5分で深度速報を発令し、30分 24時間内に災害評価情報を持続的に提供する。24時間後はさらに詳細な情報を伝える。

   専門家によると、地震早期警報は現在も世界的な難題で、中国は世界で地震活動が最も激しく、地震災害が最も深刻な国の一つだ。そのため予防を中心とし、防災 救助を結びつけることで、常態的減災と非常時の救助を統一化する。観測と予報、災害予防、緊急救助システムの建設を同時推進し、全社会の耐震総合防御能力を強化することが極めて重要だ。

   重大プロジェクトの立案と実施の加速は、2017年の中国地震部門の重点的な取組内容とされている。中国地震局の鄭国光局長は、先ほど開かれた2017年全国地震局長会議で「複雑で深刻な災害状況を見据え、地震早期警報技術を発展させ、国家震度速報及び早期警報システムを建設することには、重要な現実的意義がある。また中国の防災 減災事業の発展に深い影響を及ぼす」と述べた。

 

  (チャイナネット)

 

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