中央気象台は3日午前、オレンジ大気汚染警報を解除しないまま、史上初の濃霧赤色警報を発令した。同気象台によると、3日午後8時から4日午後8時にかけて、北京市南部、天津市、河北省中南部、河南省中東部、山東省、安徽省、江蘇省、浙江省北部、山西省南部、陕西省関中などで濃霧が発生した。そのうち、天津市西部、河北省南部、河南省東部、山東省中西部、安徽省北部、江蘇省の大部分などでは、可視度500メートル以下の濃霧が発生しているほか、一部の地域では可視度50メートル以下の深刻な濃霧となった。1月4日から5日にかけて、寒気の影響を受けて、華北や黄淮(黄河以南、淮河以北)地域の濃霧と煙霧は北から南へ向かって徐々に弱まる、もしくは消散していくと予想されている。人民日報が伝えた。
なぜ初の赤色警報が発令される事態となったかについて、中央大気象台の馬学款・首席予報士は、「2013年までは、濃霧警報は青色と黄色の2種類しかなかったが、社会経済が発展するにつれ、濃霧の可視度の予報に対する需要と予報の精度が上がり、警報の等級区分がさらに細かくなった。2013年には、警報等級にオレンジ色警報が追加され、2014年の最新改訂版では赤色警報が追加された。これにより、赤色警報が誕生したのだが、その発令までに2年もかかることになった」と説明した。
また、馬氏は続けて、「このところ煙霧と共に濃霧の範囲も徐々に拡大してきており、その深刻さも徐々に増してきており、今回そのレベルが相当レベルに達したため、中央気象台は初の濃霧赤色警報を発令することとなった」と語った。馬氏によると、今回の濃霧は昨年末から年初にかけて続いている煙霧とある程度の関連性があるとしている。濃霧の天気は拡散条件が悪く、空気中で汚染物質が蓄積され増え続けるという状況を引き起こしやすくなる。同じ汚染物質の濃度で、粒子が大きいほど、透光性や可視度は悪くなる。顆粒物と湿気が混ざりあうと、水分を吸収して膨張する過程で、例えばもともとの直径が2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質(PM2.5)は10数倍もしくは数十倍の大きさになり、可視度を一気に下げてしまう。もし高湿度、低可視度、空気汚染物質が高濃度だった場合、濃霧と煙霧が混ざり合った状態となる。もし空気の質が良い場合はそのまま降雨となり、夜には安定した空気の状態となり、比較的「きれい」な濃霧となる。このように濃霧は一見すると煙霧に似ているが、汚染物質を含まないということだ。
(人民網日本語版)
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