日本で留学する外国人が増加している。日本学生支援機構(JASSO)によると、2015年5月時点で日本に留学している外国人は20万8379人で、前年5月から13%増えた。在留資格の変更で2011年5月以降から日本語教育機関に在籍する留学生もカウントすることになったこともあり、20万人の大台を初めて突破した。日本経済新聞(電子版)が18日に伝えた。
出身地別ではアジアが19万人強と圧倒し、中でも中国大陸部が9万4111人と国別で最多だ。中国からの留学生数は、2015年は前年比で微減だったが、全体に占める比率は45.2%となった。
また日本経済新聞(電子版)は3月21日の記事で、次のように伝えていた。
経済産業省の調査によると、日本の大学で学んだ外国人留学生のうち、学部卒の学生の7割が日本での就職を希望しながらも、実際には3割しか就職していなかった。博士課程修了の学生でも2割を下回った。合計で年間1万人の留学生が卒業後に日本以外の国で就職している。
同省は3月22日に報告書を公表する。日本企業の風土や就職活動が不透明だったり、永住権を取得しにくかったりすることが日本での就職を見送る背景にある。日本に関心を持っていた外国人の高度人材が国外に「流出」してしまっている構図が浮き彫りになった。
こうした傾向は学生に限らない。経済協力開発機構(OECD)の外国人研究者の流出入に関する調査によると、1999年から2013年に日本は9000人弱の流出超過だった。調査対象の25カ国・地域で、日本は3番目に流出超過が多かった。米国や中国は1万人近くの流入超過になっている。
背景として、報告書では日本企業の風土を指摘している。多くの外国人からは「役割や仕事内容が不透明」「能力や成果に応じた人事評価が不十分」「長時間労働」などの声がある。学生からは「日本の就職活動の仕組みが独特で分からない」との不満も指摘された。
日本の在留資格制度に対する不満も多い。外国人が日本で永住権を取得するには、連続で10年間居住する必要があり、申請から交付まで数カ月かかる。これに対して「取得要件が厳しい」「手続きが面倒で時間がかかる」といった声が出ている。
(チャイナネット)
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