新華網東京9月29日(新華社記者/胡俊凱 沈紅輝 厳蕾) 27日から28日にかけて東京で開催された第12回北京-東京フォーラムにおける外交、政治、安全保障の分科会では、30余名の中日の専門家・学者及び政界関係者が当面の国際秩序の変化、北東アジアの安全保障情勢、中日関係に存在する主要な問題及びその対処法について深く研究・討議を行った。彼らは現在の両国関係が非常に複雑な状況に直面していることから、中日関係を発展させるには積極的な面を十分に掘り起こし、消極的な要因を効果的に管理し、コントロールすべきだとみなしている。
フォーラムの参加者は、中日双方が古い問題をしっかりと管理し、新たな問題を防ぐべきで、中日の安全保障関係の改善には、危機管理から着手せねばならないと考えている。
中国公共外交協会常務理事で元国連事務次長の陳健氏は、現在の中日関係は新たな時代に入り、両国が協力から対抗に向かうのをいかに防ぐかが重要な課題だと述べている。
日本・福田康夫元首相は記者の取材に応じた際、日中関係は今後改善されるであろうし、また改善されなければならない。日中が争えば共に損をし、逆に言えば、日中が相互に協力すればウィンウィンをもたらすだろうとみなしていた。
中国軍事科学院中米防務関係研究センターの研究員、姚雲竹氏は、次のようにみなしている。中日関係を改善するには、危機管理から着手し、判断の誤りやそれに伴うエスカレートを防がなければならない。危機への効果的な管理を基礎として、中日の防衛部門は、緊急救援・災害救済、探索・救援活動及びインターネット、宇宙などの新興分野における安全やルール設定などの分野で、協力を開拓していくべきだ。
中国国際戦略研究基金会学術委員会主任の張沱生氏は、次のような見方を示している。中日両国は紛争や危機への管理を実情に即して強化し、中日海空連絡メカニズムの早期運用を開始する、食い違いを上手く管理・コントロールし、多国間の場で紛争を引き起こすのではなく対話を展開する、中日安全保障対話や中日海洋事務ハイレベル協議で獲得した成果を積極的に推進する、両国の法執行機関間の連絡メカニズムに関する協議の改善を積極的に推進し、また両国の指導者による公式対話や相互訪問の早期回復に努める、などを含めた安全保障協力の展開に努めるべきだ。
上智大学国際関係研究所代表で前駐米日本大使の藤崎一郎氏は、日中は共に民族主義が高まる状況にどう対応するか、及び民族主義の出現をいかに防ぐかについて、研究せねばならないと述べている。
日本・衆議院議員の福田達夫氏は、両国の若者たちが対話や交流をするより多くの機会を作ることで、相手のイメージを変えることができるよう望んでいるとの見方を示している。
(新華社より)
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