新華網北京9月29日 中国国務院の李克強総理は18日から28日にかけてニューヨークの国連本部へ赴き、第71回国連総会の一連のハイレベル会合に出席し、カナダとキューバを公式訪問した。
李総理の今回の訪問の成果は実り多かった。国連において、李総理が国連の持続可能な開発のためのアジェンダを実施する中国の決意を国際社会に示しただけでなく、世界の共同発展ビジョンを実行するために、中国の知恵で貢献した。カナダとキューバを訪問した期間中、李総理は訪問国の指導者とともに、実務的協力のレベルを高め、二国間関係の発展を促進した。
持続可能発展のために中国の知恵で貢献
ニューヨークに滞在中、李総理は第71回国連総会の一般討論演説に出席し、持続可能な開発をテーマとする座談会を主宰し、また難民の大規模な流入問題を解決するための国連総会ハイレベル会合や難民に関する指導者サミットに出席し、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長や会合に出席した一部の国家指導者と会見した。
今年は世界各国が持続可能な開発のための2030アジェンダを実施するスタートの年にあたり、世界で最も人口の多い発展途上国として、中国はこの面の成果において特に重大な意義を持つ。第71回国連総会のトムソン議長は、中国が持続可能な開発のための2030アジェンダを実施するために提起した国別方案を賞賛し、中国が政府のハイレベルな方面から持続可能な開発などの各種事務のために行った承諾に対し「人々を奮起させるものだ」と称した。
日本・慶応大学経済学部の大西広教授は、次のように述べている。中国は既に世界のさまざまな問題を解決に導く重要な力となっている。持続可能な開発を実現するために、李総理が貧困や飢餓の削減を最も重要な任務としてつかむべきだと提起したことは、中国が次の五年規画で自身の貧困人口の全面的な削減を実現する見通しであるだけでなく、まなざしを世界に定め、全世界に貢献するために取り組んでいくことも明らかにしている。
中国・カナダの関係に新たな原動力を注ぎ込む
李克強総理は21日から24日にかけてカナダを公式訪問した。オブザーバーは、李総理のカナダ訪問の成果は実り多く、3つの注目点をもつとみなしている。
まず、中国とカナダが各レベル、各制度の交流を強化することに合意したこと。今回の訪問期間中、中国・カナダ首相年次対話メカニズムが正式にスタートした。双方はまた、中国・カナダ経済・財政・金融戦略対話、外相年度会議及びハイレベル国家安全・法治対話といった制度の役割を十分に発揮して、意思疎通を強化し、理解を増進し、問題や食い違いを適切に解決することでも合意した。
次に、中国とカナダが貿易の新たな目標を確立したこと。李総理とカナダのトルドー首相は、2025年までに2015年を基礎とした二国間貿易額の倍増の実現を望んでいると宣言している。そのため、双方は中国・カナダの自由貿易区の実行可能性に関する研究を早期にスタートさせることで合意した。
さらに、中国とカナダは協力分野をより一層、拡大していく。中国とカナダ双方の代表者は10セット余りの協力協議書に署名し、貿易、投資、金融、観光、教育、司法協力などの多くの分野をカバーしている。
カナダの多くのオブザーバーが李克強総理のカナダ訪問は、実務的な訪問、協力の訪問、希望の訪問であり、注目を集める成果を収め、中国とカナダ関係の将来性に十分な自信を抱かせるとの見方を示した。
中国とキューバ関係に力強い描写を一筆残す
現地時間24日、李克強総理はキューバへの正式訪問を開始した。今回の訪問は中国とキューバの国交樹立後56年間に、中国の国務院総理がキューバを初めて正式に訪問するもので、歴史的な意義を持つ。
オブザーバーは李克強総理のキューバ訪問を通じて、中国とキューバのハイレベル交流がより一層、緊密化し、中国とキューバの伝統的な友誼が深まり、中国とキューバの経済貿易協力が深化するように促進すると見なしている。
キューバ政府系のウエブサイト「Cubadebate」はキューバのマルミエルカ外国貿易・外国投資大臣の談話を引用し、次のように報じた。キューバと中国両国の政府が合意した新しい協力協議書は、通信、観光、医療及びバイオ科学技術などの分野をカバーし、中長期的かつ戦略的な先見性を備えている。キューバでの「経済モデルの更新」のプロセスで、両国企業がさまざまな分野で協力するために、より良い条件を創設してきた。
ディアスカネル・キューバ国家評議会第一副議長兼閣僚評議会第一副議長は、李克強総理の今回のキューバ訪問は歴史的な意義があり、キューバと中国関係及び両国の発展の建設事業を大いに推進し、両国関係のより素晴らしい明日を切り開いていくとの見解を示した。
(新華社より)
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