海洋酸性化は地球の3大環境問題とされており、海洋生物の生存を脅かし、人類の生活と居住環境に影響を及ぼしている。中国第7次北極科学観測において、中国 米国 フランスの科学観測隊員が極地科学観測船「雪竜号」に集い、この問題について研究を進めている。新華社が伝えた。
米デラウェア大学の科学者である欧陽張弦氏は「海洋酸性化問題と世界的な気候変動は同じ原因によって発生している。それは主要温室効果ガスであるCO2の過度な排出。大気中のCO2が海水に溶けて炭酸化し、海水のpH値を下げ、海洋酸性化現象を起こしている」とした。
さらに欧陽氏は「海洋酸性化はサンゴ礁や貝類などの正常な成長を妨げ、その炭酸カルシウムの外殻を腐食させ、さらには致命的な影響を及ぼし、食物連鎖全体をも破壊してしまう。これらの生物は自己防衛のために小型化し、外殻が厚くなる。これは食用貝類の養殖産業に大きな損失をもたらす。さらに海水に溶けたCO2は特定の条件下で再び大気中に放出され、温室効果を激化させる」と述べた。
中国は2008年の第3次北極科学観測から、米国やEUと海洋酸性化に関する共同研究の協力文書に調印しており、それ以降の北極科学観測では関連国の研究者は同問題について協力を続けている。
(人民網日本語版)
関連記事: