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世界が「中国製」を愛するため、中国がすべきこととは?
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-07-27 14:47:13 | チャイナネット | 編集: 吴寒冰

 中国はC919旅客機の独自の知的財産権を持つが、同機のエンジンは輸入品だ。写真は北京展覧館で国産C919旅客機の模型を見る来館者の様子(6月7日撮影)。シンガポール華字紙『聯合早報』(電子版)が24日に伝えた。

 中国政府の計画によると、中国製品は2025年に安かろう悪かろうのレッテルを剥がし、世界製造強国の仲間入りを果たす。この目標達成の時期まで残すところ10年もないが、国内の生産コストが高騰し、過剰生産能力が発生し、従来の強みが徐々に失われつつある。ハイエンド製造業は先進国に回帰し、ローエンド製造業はコストがさらに低い国にシフトしている。

 国内外で苦しい情勢を迎え、資金力のある中国企業は相次いで海外買収に乗り出している。迅速に先進技術を手にすることで、自社の影響力を高めようとしている。中国化工集団公司は年初、9億2500万ユーロでドイツの機械製造メーカー、クラウス・マッファイを買収した。ハイアールは54億ドルで、ゼネラル・エレクトリックの家電事業を買収した。中国家電メーカーの美的集団は先ほど、独ロボットメーカーのクーカに40億ユーロ以上の買収案を提示し、世界最先端の産業用ロボット技術の導入を目指している。

 中国企業はモデルチェンジ・アップグレードに躍起になっており、海外買収が技術獲得の手段と見なされている。しかしこの考えも、独りよがりにすぎないようだ。

 国家発展改革委員会、中国機械工業連合会、中国質量協会などの高官と、中国大手家電メーカーの格力電器を含む製造メーカーは23日、第2回中国製造ハイエンドフォーラムにおいて、自主革新・コア技術の把握・品質向上により「世界にメイド・イン・チャイナを愛させる」ことを呼びかけた。

 国務院参事の張綱氏は「中国企業は技術および消費者を中心とする品質管理など4つの革新に取り組み、中国製品が安かろう悪かろうで国際市場を獲得する現状を変えるべきだ。中国の輸出商品の単価は先進国を下回るばかりか、世界平均水準を下回る。2013年を例とすると、中国の8割弱の商品は価格で競争しているが、ドイツや日本などの先進国では56%、さらには65%の商品が品質で競争している」と述べた。

 中国工程院院士の柳百成氏は、メイド・イン・チャイナの現状について言及した際に、「重要基礎材料、核心基礎部品、先進基礎技術、産業技術基礎の脆弱性は、中国の工業が大から強へと変わり、自主革新力を高める上でのボトルネックになっている」と強調した。

 柳氏は「高級NC工作機械の7−8割が現在も主に輸入に依存しており、そのセットとなるNC装置も9割を輸入に依存しており、ハイエンドロボットも輸入に依存している。国産ロボットに必要な精密減速機、サーボモーター、制御機器などの核心部品の多くが、海外製品を直接調達している」と話した。

 柳氏は独自の知的財産権を持つC919旅客機について、「同機のエンジンは輸入品だ」と述べた。

 しかし自主革新は必ずしもオリジナルである必要はないとする人もいる。23日にフォーラムの対話に参加した中央財経大学教授の劉姝威氏は「革新は新技術の成果の研究開発の成功に過ぎず、これには既存の技術の革新的な組み合わせも含まれる。アップルのiPhoneのコア技術は、革新性の集約化だ。自動車もそうだ。車を設計した後は、部品を完全に世界から調達できる。賢明な経営者であれば、世界の最高の製品を選択する」と指摘した。

 

(新華社より)

 

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新華網日本語

世界が「中国製」を愛するため、中国がすべきこととは?

新華網日本語 2016-07-27 14:47:13

 中国はC919旅客機の独自の知的財産権を持つが、同機のエンジンは輸入品だ。写真は北京展覧館で国産C919旅客機の模型を見る来館者の様子(6月7日撮影)。シンガポール華字紙『聯合早報』(電子版)が24日に伝えた。

 中国政府の計画によると、中国製品は2025年に安かろう悪かろうのレッテルを剥がし、世界製造強国の仲間入りを果たす。この目標達成の時期まで残すところ10年もないが、国内の生産コストが高騰し、過剰生産能力が発生し、従来の強みが徐々に失われつつある。ハイエンド製造業は先進国に回帰し、ローエンド製造業はコストがさらに低い国にシフトしている。

 国内外で苦しい情勢を迎え、資金力のある中国企業は相次いで海外買収に乗り出している。迅速に先進技術を手にすることで、自社の影響力を高めようとしている。中国化工集団公司は年初、9億2500万ユーロでドイツの機械製造メーカー、クラウス・マッファイを買収した。ハイアールは54億ドルで、ゼネラル・エレクトリックの家電事業を買収した。中国家電メーカーの美的集団は先ほど、独ロボットメーカーのクーカに40億ユーロ以上の買収案を提示し、世界最先端の産業用ロボット技術の導入を目指している。

 中国企業はモデルチェンジ・アップグレードに躍起になっており、海外買収が技術獲得の手段と見なされている。しかしこの考えも、独りよがりにすぎないようだ。

 国家発展改革委員会、中国機械工業連合会、中国質量協会などの高官と、中国大手家電メーカーの格力電器を含む製造メーカーは23日、第2回中国製造ハイエンドフォーラムにおいて、自主革新・コア技術の把握・品質向上により「世界にメイド・イン・チャイナを愛させる」ことを呼びかけた。

 国務院参事の張綱氏は「中国企業は技術および消費者を中心とする品質管理など4つの革新に取り組み、中国製品が安かろう悪かろうで国際市場を獲得する現状を変えるべきだ。中国の輸出商品の単価は先進国を下回るばかりか、世界平均水準を下回る。2013年を例とすると、中国の8割弱の商品は価格で競争しているが、ドイツや日本などの先進国では56%、さらには65%の商品が品質で競争している」と述べた。

 中国工程院院士の柳百成氏は、メイド・イン・チャイナの現状について言及した際に、「重要基礎材料、核心基礎部品、先進基礎技術、産業技術基礎の脆弱性は、中国の工業が大から強へと変わり、自主革新力を高める上でのボトルネックになっている」と強調した。

 柳氏は「高級NC工作機械の7−8割が現在も主に輸入に依存しており、そのセットとなるNC装置も9割を輸入に依存しており、ハイエンドロボットも輸入に依存している。国産ロボットに必要な精密減速機、サーボモーター、制御機器などの核心部品の多くが、海外製品を直接調達している」と話した。

 柳氏は独自の知的財産権を持つC919旅客機について、「同機のエンジンは輸入品だ」と述べた。

 しかし自主革新は必ずしもオリジナルである必要はないとする人もいる。23日にフォーラムの対話に参加した中央財経大学教授の劉姝威氏は「革新は新技術の成果の研究開発の成功に過ぎず、これには既存の技術の革新的な組み合わせも含まれる。アップルのiPhoneのコア技術は、革新性の集約化だ。自動車もそうだ。車を設計した後は、部品を完全に世界から調達できる。賢明な経営者であれば、世界の最高の製品を選択する」と指摘した。

 

(新華社より)

 

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