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述評:「日本製品」が退化した原因を探る
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-07-27 14:11:44 | 新華網 | 編集: 吴寒冰

(写真はネットより)

 新華網東京7月27日 (新華社記者/許縁、銭錚)世界トップクラスの地位にあった日本の製造業は近年、業績不振と企業の「大規模撤退」に直面し、多数の国と地域で工場を閉鎖し、「戦線」を日本本土に戻し、さらには会計の偽装で業績不振を隠蔽するスキャンダルなどまではたらいている。

 アナリストは次のように分析する。日本の製造業が世界規模で次第に縮小しているのは主に保守的な企業文化、市場とかけ離れたイノベーションなどの内部の要因と関係している。一方で、全体を見ると、「日本製品」は依然として競争力を備えており、特に先端分野で優位性がある。

 日本の製造業はある技術、又は品質を最大限に発揮することが得意だが、昨今のような世界規模の革新的な技術で障壁を突破する産業環境では、適応が困難になっている。「メードインジャパン」は技術と製品イノベーションを強調しているが、既存の製品と技術をベースに改善と刷新を行う場合が多く、新分野を自発的に開拓する画期的な構想に欠ける。現代の「インターネット・プラスアルファ」の時代に、日本の製造業は市場の主流から次第に離れつつあり、ディテールと品質に過度に固執することで、コスト競争と現代の市場ニーズに対応し難くなっている。

 日本式のイノベーションが消費市場からかけ離れている一部の原因は日本の製造業がこの20年間により低い労働者及び材料コストを追求するために、生産拠点を日本以外に移転したが、主な研究開発エネルギーは現地に留まっていたことによる。生産と研究開発の分離によって、イノベーション部門が掌握するエンドユーザー情報が大幅に不足し、激しく変化する市場ニーズを急速に把握し難くなっている。技術と製品の実用性が合わないときに、技術力を過度に追求することはかえって企業にコストのリスクをもたらし、企業は市場競争力を失う。

 日本社会の全体的な環境を見ると、総人口が減少し、人口構造の不均衡、内需の縮小などの構造的な問題が日本を長期的に苦しめている。

 高齢化によって、日本の起業意欲が徐々に減退し、産業の活力が低下している。社会の錆びついた歯車がけん引する中で、日本では安定した「サラリーマン」志向の若者が多く、起業とイノベーションに対する情熱はますます弱くなっている。これに対し、日本の早稲田大学の野口悠紀雄名誉教授は論文で「アベノミクス」の「3本の矢」は日本経済に活力を注ぐことはできず、日本経済に市場ニーズの縮小からイノベーションの脆弱化という悪循環が表れ始めたと指摘する。

 

(新華社より)

 

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述評:「日本製品」が退化した原因を探る

新華網日本語 2016-07-27 14:11:44

(写真はネットより)

 新華網東京7月27日 (新華社記者/許縁、銭錚)世界トップクラスの地位にあった日本の製造業は近年、業績不振と企業の「大規模撤退」に直面し、多数の国と地域で工場を閉鎖し、「戦線」を日本本土に戻し、さらには会計の偽装で業績不振を隠蔽するスキャンダルなどまではたらいている。

 アナリストは次のように分析する。日本の製造業が世界規模で次第に縮小しているのは主に保守的な企業文化、市場とかけ離れたイノベーションなどの内部の要因と関係している。一方で、全体を見ると、「日本製品」は依然として競争力を備えており、特に先端分野で優位性がある。

 日本の製造業はある技術、又は品質を最大限に発揮することが得意だが、昨今のような世界規模の革新的な技術で障壁を突破する産業環境では、適応が困難になっている。「メードインジャパン」は技術と製品イノベーションを強調しているが、既存の製品と技術をベースに改善と刷新を行う場合が多く、新分野を自発的に開拓する画期的な構想に欠ける。現代の「インターネット・プラスアルファ」の時代に、日本の製造業は市場の主流から次第に離れつつあり、ディテールと品質に過度に固執することで、コスト競争と現代の市場ニーズに対応し難くなっている。

 日本式のイノベーションが消費市場からかけ離れている一部の原因は日本の製造業がこの20年間により低い労働者及び材料コストを追求するために、生産拠点を日本以外に移転したが、主な研究開発エネルギーは現地に留まっていたことによる。生産と研究開発の分離によって、イノベーション部門が掌握するエンドユーザー情報が大幅に不足し、激しく変化する市場ニーズを急速に把握し難くなっている。技術と製品の実用性が合わないときに、技術力を過度に追求することはかえって企業にコストのリスクをもたらし、企業は市場競争力を失う。

 日本社会の全体的な環境を見ると、総人口が減少し、人口構造の不均衡、内需の縮小などの構造的な問題が日本を長期的に苦しめている。

 高齢化によって、日本の起業意欲が徐々に減退し、産業の活力が低下している。社会の錆びついた歯車がけん引する中で、日本では安定した「サラリーマン」志向の若者が多く、起業とイノベーションに対する情熱はますます弱くなっている。これに対し、日本の早稲田大学の野口悠紀雄名誉教授は論文で「アベノミクス」の「3本の矢」は日本経済に活力を注ぐことはできず、日本経済に市場ニーズの縮小からイノベーションの脆弱化という悪循環が表れ始めたと指摘する。

 

(新華社より)

 

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