日本の「明治日本の産業革命遺産」は5日、世界文化遺産登録1周年を迎えた。同遺産の23施設のうち7施設に、朝鮮半島出身者約5万8000人が強制労働に送られたという歴史がある。日本政府は朝鮮半島出身者の強制徴用など、各施設のすべての史実を紹介するよう努力すると約束したが、まだこの約束を実行に移していない。
端島のガイドによると、端島の各工業施設は日本近代化の成果だ。島には日本最大のコンクリート建造物がある。端島の人口密度は一時、東京の9倍に達した。屋上には庭があり、集合住宅の間には休憩スペースも設けられた。
しかしガイドは、朝鮮半島出身者が強制労働に従事させられたことには触れなかった。ガイドは1800年代後半から1974年に、三菱が同島で炭鉱を買収し積極的に開発した時の状況について説明したが、「植民地支配」「強制連行」「朝鮮人労働者」など敏感な話題には一言も触れなかった。
三菱重工は「端島の遺産登録」を、企業の宣伝に利用している。三菱重工は長崎駅と史料館を結ぶ観光バスを開通。史料館には三菱が第二次大戦中に製造した戦艦の写真と模型が展示されている。日本の侵略戦争発動中に後方支援基地として貢献したことを大胆に宣伝してはいるが、朝鮮人労働者の強制連行の事実をひた隠しにしている。
端島を管理する長崎市と、現地の旅行会社が配布する資料にも、史実が全面的に紹介されていない。長崎の関連部門から提供された資料は「端島の全住民が家族のように生活していた」「海底炭鉱は石炭産業の繁栄と衰退の歴史を反映している」と説明しているが、資料からは強制連行された労働者の苦しい生活について知ることができない。
長年に渡り朝鮮人労働者の強制連行問題を研究してきた、長崎大学の高實康稔名誉教授は、「日本政府は関連施設にボードを設置し、朝鮮人労働者の強制連行の事実を紹介するべきだ。政府が各施設のすべての史実をありのまま紹介すると約束したのは、そうしなければ世界文化遺産に登録されなかったからだ。これは政府の国際社会に対する約束であり、早期履行が必要だ」と指摘した。
(チャイナネット)
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