「海外の成長環境が比較的低迷する状態のなか、安定成長に向けた措置が投資と消費を含む中国国内のニーズにもとづいて講じられる。中国は投資機会が多いだけでなく、動員できる投資資源も非常に多い。政策手段を上手く用いれば、向こう5年にわたり中国が年平均GDP成長率6.5%以上を保つのは問題ないだろう」。北京大学新構造経済学研究センターの林毅夫主任はこのように話した。
「中国経済の成長率は2010年以降下がっている。中国の構造問題のほかに、外部の成長環境が低迷している影響を受けており、先進国の多くが10年を超える景気減退に陥っている」。林毅夫主任は、中国の安定成長措置が国内のニーズ、すなわち投資と消費にもとづき講じられると説明。なかでも投資について、中国にはまだ非常に多くのチャンスがあると指摘した。
「今後は中国の都市化が1%進む見込みで、住宅と公共インフラ施設を含むすべてに良好な投資チャンスがある」との見方を示した。
「投資機会が多いだけでなく、中国には動員できる投資資源も非常に多い」。林毅夫主任は、中国が今後、積極財政を講じる余地は依然として大きい上、中国が世界最高の貯蓄率を誇るため、積極財政の政策を通じて民間投資を喚起することが可能と説明した。同時に、3億4000万米ドルに上る外貨準備があり、こうした動員可能な資源があることは中国とその他の発展途上国との最も大きな違いと述べている。
また、「中国が政策手段を上手く用いれば、『第13次5カ年計画(十三五、2016-2020年)』の期間にわたり、年平均GDP成長率6.5%以上を保つことは問題ないだろう」と予想した。現在、中国のGDPが世界のGDPに占める割合は15%に達し、中国がGDP成長率6.5%を維持すれば、世界の成長率1%分に貢献する。世界銀行の最新予測によると、2016年の世界経済の成長率は2.7%にとどまる見込みで、1%が中国の貢献によるものなら、世界のGDP成長に対する中国の貢献度は40%近くに達する見通しだ。
(チャイナネット)
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