(「大鱼海棠」のメインキャラクターデザイン)
中国は、五千年の歴史の蓄積でいろいろ発掘し、利用できる文化資源がある。去年、国内のアニメファンの熱情を喚起した「西游记之大圣归来」は「西遊記」から取材し、聖僧になる前の、子供三蔵と如来に百年鎮圧され、意外で自由にされたおじさん孫悟空の間で行った様々出来事を描き、新たな物語を織り成した。上映した際は、観衆の「よくやった中国アニメ!」「これを見ないと損するぞ!」などのコメントを収め、「西游记之大圣归来」は人気爆発し、最終的に興行の奇跡にもなった。今回の「大鱼海棠」も中国の古書『山海経』から取材し、同じく、歴史の文化資源を利用したのだ。映画の色合いからキャラクターデザインまで「中国要素」に溢れている。その最終評価はどうなるか、筆者も非常に興味を持っている。
文化の影響力というソフトパワーは、現代世界で国を評価する際に欠けない要素の一つである。それは、その国自身の民衆の幸福感に関わる他、国自体の進歩と発達にも繋がる。中国は五千年の文化の蓄積を如何に活かすかというのは、これからの課題の一つである。アニメ産業にしては、昔のような優秀作をもっと出すという目標を確立する際、アニメ強国の日本とアメリカなどと肩を並べようとする勇気が必要である。現在、中国はアニメにおいて、本土の神話から取材し、復興を目指す方向への努力は見られ、その後の展開も期待されている。
(作者/向沁)
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