高速移動と長距離作戦は、戦略空軍の象徴的な特徴とされている。6日に正式に交付された国産大型輸送機Y-20「鯤鵬」により、中国空軍はこの目標に向け重要な一歩を踏み出した。このネットユーザーから「おデブちゃん」と呼ばれ親しまれている国産大型輸送機は、どれほどの性能を持つのだろうか?
6日付フィナンシャル・タイムズは、「Y-20の最大積載量は約66トンで、解放軍の最も先進的な99式主力戦車(50トン)を空輸できる。最大航続距離は7800キロ」と報じた。実に中国政府はY-20の詳細な性能と指標を公表しておらず、「この200トン級大型多用途輸送機は、複雑な気象条件下で各種物資・人員を長距離空輸する任務を遂行できる」と発表しただけだった。
中国航空工業総公司副チーフエンジニア、中国工程院院士、Y-20チーフデザイナーの唐長紅氏は6日、Y-20の性能について「Y-20が世界で何番目かを急いで公表する必要はない。ただし世界の輸送機の発展の流れと比べ、Y-20には多くの優秀な性能があると断言できる。現在の試験飛行状況を見る限り、同機の気動性能は優秀だ。さらに翼の位置を巧みに設定したことで、機内の空間が広くなったという、もう一つの特長がある。Y-20は高い積載能力を目標とした。これは容積の大きな設備、それから密度の高い設備の輸送が含まれる」と余裕を見せた。
現代的な輸送機の格納庫の設計にはこだわりが見られる。これは一般的な貨物を輸送するのではなく、新型軍用車両や戦車といった大型装備の輸送の需要を考慮しなければならないからだ。古い輸送機は格納庫の高さが低く幅が狭く、大型貨物を搭載すると多くのスペースを無駄にしていた。そのため欧州が共同開発したA400M輸送機の最大積載量はAn-70輸送機に及ばないが、そのゆったりした機体のおかげで機内により多くの武器装備を収納できる。
Y-20は容積を拡大するため、短めのデザインを採用した。多くの軍事マニアは「おデブちゃん」と呼んでいる。唐氏は、「航空機を広く大きく作るのは技術的に難しく、気動・外観の巧みな設計が必要だ。そのため専門的な技術からも、私はおデブちゃんという呼称を気に入っている」と話した。
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