国家発展改革委員会は17日に記者会見を開き、マクロ経済運行データを発表したほか、中国の雇用情勢や投資促進の成果など、注目される問題について回答した。人民日報が伝えた。
▽4つの柱で雇用安定を支える
ネット上で「今年は中国にリストラ・失業の波がやってくる」と噂されていることに関し、国家発展改革委員会政策研究室副室長の趙辰昕報道官は、「現在の中国の経済運行の状態から見ると、失業の波が来ることはない」とし、次のように語った。
中国経済は新常態に入り、経済成長のペースはやや鈍化した。だが、世界的に見ると依然として比較的高い水準にある。第12次五カ年計画期間(2011~2015年)、全国の都市部における新規雇用者数は累計6431万人に達し、第11次五カ年計画期(2006~2010年)と比べて11.4%増加した。年平均の新規雇用者数は1286万人で、第11次五カ年計画期と比べて132万人(11.4%)増加した。
雇用情勢についてこのような判断をしたのは、主に以下の4つの重要な柱に支えられているためだ。
(1)経済の安定的な発展というファンダメンタルズが変わっていない。国は区間型調整を強め、脆弱分野を補い、消費を拡大し、投資を促進するために努力し、新たな供給、原動力、成長ベルト、成長の極の育成・形成を急ピッチで進めている。経済は今後も中高速の成長を維持し、雇用をけん引する力は引き続き高まるだろう。
(2)創業が雇用をけん引する力が絶えず高まっている。国は「大衆創業・万衆革新」を推進し、農村出稼ぎ労働者の帰省後の創業を支援する政策文書を打ち出し、創業・革新を促進した。これは雇用促進の大きな役割を果たしている。今年、創業が雇用をけん引する力はさらに強まるだろう。
(3)労働力市場が全体的に活発で、過剰労働力が順調に流動的な就業を実現できている。2011年以降、求人倍率は常に1.0以上を維持しており、需要が供給を上回っている。労働力市場の流動的な就業能力は比較的高い。経済構造の調整が早まり、新たな産業・業態、サービス業などが発展するにつれ、大量の求人が発生する。過剰な生産能力の消化、立ち遅れた生産能力の淘汰がもたらした過剰な労働力が、地域や業界を超えた流動的な就業を実現できており、次の職がなかなか見つからないといった問題は発生していない。
(4)党中央と国務院がこの問題を高く重視し、様々な措置を講じて過剰な生産能力を消化し、従業員の再就職業務を着実に実施している。国務院は鉄鋼と石炭業界の過剰な生産能力消化による貧困脱出に関する意見を発表し、補助金・奨励金による支援を強め、工業企業の構造調整の特別奨励資金を設立し、地方が過剰な生産能力を消化した際の従業員の再就職に対して、統一的に補助金・奨励金を支給した。同時に、企業の潜在力発掘、早期退職などの形式を通じて従業員の再就職に力を入れ、職を失う労働者の減少に努めた。
(人民網日本語版)
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