新華網東京2月15日 加齢に伴い、人々の髪の毛はしだいに薄くなっていく。日本・東京医科歯科大学の研究者は、これは毛包幹細胞の機能を維持する一種の重要な蛋白質が分解され、毛包がしだいに縮小し、消えて無くなってしまうためであることを発見した。この発見は脱毛症治療の新方法の開発に役立つものとみられている。
人間の髪の毛は生えて3~5年たってから自然に抜け落ち、その後同じ場所に新しい髪の毛が生えてくる。これは毛包幹細胞が自己複製すると同時に、毛の髪を作る細胞が生まれるためで、それにより髪の毛が生え、また抜け落ちるプロセスが繰り返される。
研究者は、二度と効力を発揮しない毛包幹細胞のうち、「17型コラーゲン」と呼ばれるタンパク質が分解されることを発見した。研究者たちは、これは加齢に伴い、毛包幹細胞のDNAが損傷を受けた後に修復されることができず、17型コラーゲンが酵素で分解されるためだとみなしている。
また研究者は、35~45歳の健康な女性の頭皮には、縮小した毛包が平均的な毛包総数の2.2%を占め、55~70歳の健康な女性の頭皮には、縮小した毛包が平均的な毛包総数の15%を占めていたことを調査により発見した。研究者たちは、人類の毛包の萎縮はマウス実験と同様のメカニズムをもつものとみなしている。
研究者は更に、17型コラーゲンの分解を抑えることのできる物質を探し出せれば、それを脱毛症治療に用いることができ、放射線治療による脱毛に対しても治療効果がある可能性があるとの見方を示している。
(新華社より)
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