中国の伝統的な食文化には、「何かを食べるのは、その何かを補うことになる」という説がある。そのため黒褐色の醤油を使うことで、肌が黒くなることを懸念する人がいる。それでは、醤油を使うと肌が黒くなるのだろうか?科技日報が伝えた。
中国医学科学院皮膚病研究所問診部主任の張国毅氏は記者に対して、「醤油は一種の調味料だ。その他の食べ物と同じく、食べた後に分解され、人体が吸収できる物質になる。血液に直接入り、肌まで届けられるわけではない。醤油にはメラノイジンと呼ばれる色素が含まれる。これは天然の色素であり、胃腸に入るとほぼ分解され、人体に吸収されることはない」と話した。
張氏は、「醤油を使うと黒くなるというならば、牛乳を飲み過ぎると白人になれるのだろうか?」と冗談を言った。
◆コーヒーで肌が黒くなることは?
醤油のほかに、コーヒーを飲むことで肌が黒くなるかは、美白を求める人の懸案事項となっている。コーヒーを愛飲する人は、コーヒーを飲むことで肌が黒くなることはなく、むしろ肌荒れを解消すると考えている。カフェインが新陳代謝を促進し、消化をうながすからだ。
張氏は、「コーヒーは生活習慣の問題であり、せいぜい中枢神経系に影響を及ぼすだけで、肌とは何の関係もない」と指摘した。
◆肌の色に影響を及ぼす要素は?
張氏は、「肌の色は主に遺伝によるものだが、遺伝の他にもいくつかの要素がある。まずはヘモグロビンの状態だ。酸素化の状態の場合、皮膚はきめ細やかに見える。もう一つはカロチノイドで、食べ過ぎると黄色くなる。しかし肌に影響を及ぼす最も主要な要素はメラニンだ。メラニンが多すぎると肌が黒くなり、逆であればやや白くなる。メラニンを生む内在的な要因のうち、最も良く見られるのはメラトニンの促進だ。他にも女性ホルモンとプロゲステロンがある。そのため女性は妊娠中に、色素の蓄積が増える。最も主要な外在的な要因は日光だ。中・長波紫外線の照射により肌が黒くなる。その他の要素はすべて二の次だ。美白を目指すならば、日焼け対策が重要だ」と説明した。
(人民網日本語版)
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