【新華社北京10月27日】3年を隔てて、中日韓首脳会議が近く韓国で再開される。アナリストは、国際情勢が複雑且つ敏感で、世界経済が回復力不足な状況のもと、今回の再開が中国の実務的な外交姿勢や地域協力に取り組む誠意を際立たせた。
韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の招きに応じ、中国国務院の李克強総理は10月31日から11月2日にかけて韓国を公式訪問する。訪問中、李克強総理は日、韓の指導者と共にソウルで開催される第6回中日韓首脳会議に出席する予定だ。
中日韓の協力は1999年にスタートした。三国は2008年に東南アジア諸国連合(ASEAN)・中日韓(10+3)首脳会議期間中の会談を保留すると同時に、三国の指導者による単独での会議開催をメカニズム化し、毎年三国が交代で開催することを決めた。
2012年9月、日本政府による不法な「島購入」の宣言が、中日関係の急激な悪化をもたらした。日本・安倍晋三首相の就任後の靖国神社参拝や、軍国主義の侵略の歴史を美化する行為が、アジアの隣国の不安や日本の隣国との関係悪化を一層エスカレートさせた。そのため、当年5月に第5回中日韓首脳会議が北京で行われてから、このメカニズムは停滞に陥っていた。
清華大学の劉江永教授は次のように述べている。当面の情勢のもと、三国はいずれもこのメカニズムの再開の望みをもっている。安倍首相は国内・国際からの二重の圧力に直面し、隣国との関係改善を求められている。関係が悪化したため、中日間の多くの対話メカニズムは中断され、両国の経済貿易協力も低迷に陥った。韓国は2012年の会議後から三国間協力の議長国を務めて今に至っており、また会議が再開できるよう望んでいる。三国の高度な相互依存や地域の平和、安定、発展に対する三国間協力の重要性を考慮して、中国側もこのメカニズムの回復に同意している。
「中国側は今回の会議を契機に、過去の総括や回顧を基礎として、中日韓の協力における今後の発展のために方向を明示し、三国の経済貿易、人文、持続可能な発展といった伝統的な優位性をもつ分野での協力を強化し、国際生産能力、経済革新、情報技術、貧困削減などの新興分野での協力を開拓することを望んでいます。」と外交部の華春瑩報道官は26日の定例記者会見で述べた。
「今回の首脳会議の再開は三国と当地域の共同の利益に一致しますが、会議の効果がどうであるかは日本の態度にかかっています。中韓両国は、例えば歴史問題のような、三方の協力のために重要で原則的な問題における自らの立場を放棄することはありません。」と楊副所長は述べた。
劉江永教授は、首脳会議の再度の開催は三国に直接的な接触と交流のチャンスを与えており、有益で必要なものだが、1度の会議で全ての問題を解決させることは期待できないと述べている。
(新華網日本語)
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