:
対中関係の発展、日本はドイツと英国に学ぶ必要がある
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2015-10-28 10:04:04 | 人民網日本語版 | 編集: 吴寒冰

 中国の習近平国家主席はこのほど英国への公式訪問を終え、中英関係は開放的、持続的、ウィンウィンの「黄金時代」を迎えた。数日後の29日には、ドイツのメルケル首相が中国を公式訪問する。メルケル氏の訪中は首相就任後8度目となり、西側諸国の元首・首脳のうち、在任期間中の訪中回数が最多となる。(文:華益文・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 英国とドイツはまるで「先を争う」かのように、積極的に対中関係を発展させている。そんなことを考えた時、ふと中国の隣国・日本のことが思い浮かんだ。中日関係は過去数年間、国交正常化以来最も厳しい局面を迎えている。中日関係と、英独の対中関係を比べると、その差は歴然だ。このような対比を行うのは、日本と英独両国が重要な部分で似通った面を持つためだ。私はどうしても疑問に思わざるを得ない。対中関係において、英独にできることが、なぜ日本には出来ないのだろう−−?

 歴史問題に関しては、ドイツと日本を比較することが出来る。日本とドイツはかつて、侵略・大虐殺の罪を犯し、人類に大きな災いをもたらした。ドイツは戦後、歴史を正視し、誠実かつ真摯に反省を続けた。西ドイツのヴィリー・ブラント首相は、ユダヤ人ゲットー跡の慰霊碑にひざまずいて謝罪をし、戦時中の敵国と和解を実現した。ドイツは歴史の重荷を下ろし、身軽な体で欧州一体化に参加、大きな発展を実現し、責任ある大国の地位を確立した。これに比べ、誤った歴史観を持つ日本は、よからぬ道に進もうとしている。歴史問題は中日関係発展を妨げる大きな問題の1つとなった。歴史問題をいかに捉えるかという問題において、ドイツは日本に良き手本を示したと言える。

 中国に対する態度に関しては、共に米国の同盟国である英国と日本を比較することが出来る。英国は米国の伝統的な確固たる同盟国だ。米国も、英国と日本をヨーロッパとアジアの最も重要な同盟国と考えている。しかし、だからと言って、英国と日本が中国と密接な関係を築けないというわけではない。英国は西側諸国の中で、率先して中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創始メンバーに申請した。キャメロン首相を含む英国政府の高官は近頃、「英国は中国にとって西洋の最も確固たる支持者、最も開放的な協力パートナーだ」と何度も表明している。キャメロン政権の中国に対する積極的な態度には、戦略的展望と政治的な勇気が反映されている。これに比べて安倍政権は、AIIB問題で米国側につくことを選び、狭隘で短絡的な視点で中国を捉え、米国とともに「中国脅威論」を振りまくことで、自国の軍事安全政策調整の道を開こうとし、中日関係をより一層複雑にしている。

 対中関係の歴史という観点から見ると、ドイツと英国はいずれも日本と比べられる。ドイツと英国は数年前、中国と摩擦を起こした経緯があり、対中関係が一時は冷え込んだこともある。しかしその後、双方の共同の努力によって、両国の対中関係は徐々に好転した。英独両国は、中国との意見の相違よりも共通の利益のほうがはるかに大きく、積極的に協力し、意見の相違を穏健に管理することで、双方に互恵・ウィンウィンの利益がもたらされることに気づいているのだ。

 対中関係の発展において、日本はドイツと英国に学ぶ必要がある。現在日本に最も不足しているものは何か?傅瑩・全人代外事委員会主任委員(元外務次官、駐英大使)は、ここ数年間、日本の政府高官や学者と接触した感想として「彼らは耳を持たないかのようだ。人の話に耳を傾けようという気が感じられない」と語った。実際、日本には「耳」だけでなく、戦略的な「目」も不足している。そして、中国と協力・ウィンウィンを実現しようという「心」はもっと欠けている。

 ドイツと英国の対中関係の発展を目にしても、日本は何も感じないのだろうか?

 

(人民網日本語版)

 

関連記事:

福建台湾抗日戦争史を振り返る 歴史的資料を公開

中国軍縮大使が国連総会で中国侵略旧日本軍の生物化学兵器を使用した暴行を暴露

中日双方は安保問題に率直な意見交換を

中日関係 全面改善の臨界点にまだ達していない=呉寄南氏

新華網日本語

対中関係の発展、日本はドイツと英国に学ぶ必要がある

新華網日本語 2015-10-28 10:04:04

 中国の習近平国家主席はこのほど英国への公式訪問を終え、中英関係は開放的、持続的、ウィンウィンの「黄金時代」を迎えた。数日後の29日には、ドイツのメルケル首相が中国を公式訪問する。メルケル氏の訪中は首相就任後8度目となり、西側諸国の元首・首脳のうち、在任期間中の訪中回数が最多となる。(文:華益文・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 英国とドイツはまるで「先を争う」かのように、積極的に対中関係を発展させている。そんなことを考えた時、ふと中国の隣国・日本のことが思い浮かんだ。中日関係は過去数年間、国交正常化以来最も厳しい局面を迎えている。中日関係と、英独の対中関係を比べると、その差は歴然だ。このような対比を行うのは、日本と英独両国が重要な部分で似通った面を持つためだ。私はどうしても疑問に思わざるを得ない。対中関係において、英独にできることが、なぜ日本には出来ないのだろう−−?

 歴史問題に関しては、ドイツと日本を比較することが出来る。日本とドイツはかつて、侵略・大虐殺の罪を犯し、人類に大きな災いをもたらした。ドイツは戦後、歴史を正視し、誠実かつ真摯に反省を続けた。西ドイツのヴィリー・ブラント首相は、ユダヤ人ゲットー跡の慰霊碑にひざまずいて謝罪をし、戦時中の敵国と和解を実現した。ドイツは歴史の重荷を下ろし、身軽な体で欧州一体化に参加、大きな発展を実現し、責任ある大国の地位を確立した。これに比べ、誤った歴史観を持つ日本は、よからぬ道に進もうとしている。歴史問題は中日関係発展を妨げる大きな問題の1つとなった。歴史問題をいかに捉えるかという問題において、ドイツは日本に良き手本を示したと言える。

 中国に対する態度に関しては、共に米国の同盟国である英国と日本を比較することが出来る。英国は米国の伝統的な確固たる同盟国だ。米国も、英国と日本をヨーロッパとアジアの最も重要な同盟国と考えている。しかし、だからと言って、英国と日本が中国と密接な関係を築けないというわけではない。英国は西側諸国の中で、率先して中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創始メンバーに申請した。キャメロン首相を含む英国政府の高官は近頃、「英国は中国にとって西洋の最も確固たる支持者、最も開放的な協力パートナーだ」と何度も表明している。キャメロン政権の中国に対する積極的な態度には、戦略的展望と政治的な勇気が反映されている。これに比べて安倍政権は、AIIB問題で米国側につくことを選び、狭隘で短絡的な視点で中国を捉え、米国とともに「中国脅威論」を振りまくことで、自国の軍事安全政策調整の道を開こうとし、中日関係をより一層複雑にしている。

 対中関係の歴史という観点から見ると、ドイツと英国はいずれも日本と比べられる。ドイツと英国は数年前、中国と摩擦を起こした経緯があり、対中関係が一時は冷え込んだこともある。しかしその後、双方の共同の努力によって、両国の対中関係は徐々に好転した。英独両国は、中国との意見の相違よりも共通の利益のほうがはるかに大きく、積極的に協力し、意見の相違を穏健に管理することで、双方に互恵・ウィンウィンの利益がもたらされることに気づいているのだ。

 対中関係の発展において、日本はドイツと英国に学ぶ必要がある。現在日本に最も不足しているものは何か?傅瑩・全人代外事委員会主任委員(元外務次官、駐英大使)は、ここ数年間、日本の政府高官や学者と接触した感想として「彼らは耳を持たないかのようだ。人の話に耳を傾けようという気が感じられない」と語った。実際、日本には「耳」だけでなく、戦略的な「目」も不足している。そして、中国と協力・ウィンウィンを実現しようという「心」はもっと欠けている。

 ドイツと英国の対中関係の発展を目にしても、日本は何も感じないのだろうか?

 

(人民網日本語版)

 

関連記事:

福建台湾抗日戦争史を振り返る 歴史的資料を公開

中国軍縮大使が国連総会で中国侵略旧日本軍の生物化学兵器を使用した暴行を暴露

中日双方は安保問題に率直な意見交換を

中日関係 全面改善の臨界点にまだ達していない=呉寄南氏

010020030360000000000000011100551347574591