第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)が26日に開幕し、大変注目される第13次五カ年計画が明らかになる。現指導部がまとめる初の五カ年計画で、ややゆとりのある社会を予定通り全面的に完成できるかどうかに関わる計画でもあり、現指導部は強く重視している。李克強総理は昨年9月に特別な会議を招集して計画策定作業について方針をまとめ、最近も繰り返し座談会を招集して今後の経済発展について各界の提言を聞いてきた。中国新聞網が伝えた。
第13次五カ年計画のビジョンはどのようなものか。上述の重要会議が発したシグナルからその一端がうかがえる。
■シグナル1:改革を前面に
計画策定の方針をまとめるにあたり、李総理は改革・革新の精神によって第13次五カ年計画をしっかりと策定するよう明確に指示した。
現在中国経済は新旧の原動力の転換段階にあり、マクロコントロールの直面するジレンマが増えている。第13次五カ年計画期間に中国経済が中高度成長を実現し、中高水準へと邁進するには、やはり改革が鍵となる。
第13次五カ年計画専門家委員会委員で清華大学公共管理学院院長の薛瀾氏は「第13次五カ年計画は全体として改革を指向する計画であり、中国の様々な深いレベルの矛盾は改革によって解決する必要がある」と指摘する。
■シグナル2:遠近結合
李総理は第13次五カ年計画を研究・策定するにあたっては、遠近を結合し、5年間を中心に、ややゆとりのある社会の2020年までの全面的完成の各目標とつなげると共に、より長期的な発展も考慮する必要があると強調した。
ややゆとりのある社会の2020年までの全面的完成の各目標において、GDPと都市・農村部住民の1人当たりの所得を2010年比で倍増することは主要な課題だ。この両目標を実現する前提は「経済発展方式の転換の重大な進展」だとの見解がある。
この見解によれば、2015年のGDP成長率を7%と想定すれば、第13次五カ年計画期間に年平均6.6%の成長を実現しさえすれば上述の目標を達成できる。したがって、中国経済の発展は経済成長速度を極力強調するのではなく、安定した持続性をより重視するものになる。
■シグナル3:民生重視
民生改善は政府の取り組みの帰着点であり重点だ。李総理は、第13次五カ年計画を科学的に策定するには、国家経済と国民生活をしっかりと抑え、発展の必要に着眼し、国民の期待に添わなければならないと指示した。
今後5年間で中国は7000万人余りを全て貧困から脱却させるという重任に直面する。第13次五カ年計画専門家委員会委員で清華大学国情研究院院長の胡鞍鋼氏は「ややゆとりのある社会の2020年までの全面的完成という総目標の下で、貧困根絶は最も重く困難な発展課題であり、計画実行の重点と難点でもある」と指摘する。
これについて専門家は、第13次五カ年計画が社会建設の推進、民生改善に対する役割が明らかな重大事業および際立った矛盾の解決、公平性・効率の向上に有効な重大政策を打ち出し、欠点を補い、長期的効果を強化し、均衡を促し、水準を高めるための支えとする可能性を示すものと指摘する。
(人民網日本語版)
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