中国初の「国際文化財保護設備博覧会」が26日、山東省済南市の舜耕国際会展センターで開かれた。中国、ロシア、ドイツ、日本、韓国などの文化財保護設備開発・生産機関が展示ブースを設置し、水中考古調査設備、3D模型作成設備、病害マーキングソフトなどの文化財保護設備を展示した。中国新聞網が伝えた。
ドイツの展示ブースでは、壁画病害マーキングソフトが展示された。同ソフトを使えば、大型壁画の病害の変化と修復の歴史をマーキング、追跡、モニタリング、フィードバックすることができる。オランダの展示ブースでは、伸縮自在の博物館文化財保存システムが展示された。同システムには、光、灰塵、汚れ、振動、揮発などによる文化財への影響を防ぐ機能がある。
中国の展示ブースでは、防犯・低反射博物館展示ケースが、多くの来場者を集めた。職員の楊麗氏によると、2015年年初にイラク北部モスルの博物館の文化財が破壊された事件において、ISISのメンバーは金槌を使いガラスを破壊し、彫像などの貴重な文化財を取り出し破壊した。この事件を受け、より頑丈な博物館展示ケースが誕生した。
山東省文物局の謝治秀局長は、「その道を極めるにはまず道具を揃えよ、と言われる。文化財の保護設備には、文化財修復装置、古建築物を修復する化学薬品、文化財保護における輸送・陳列・施工・安全保護技術、収蔵・保護技術などが含まれる。これらの取り組みには、科学技術の進歩が不可欠だ。今回の博覧会を通じて世界と連携し、世界の文化財保護設備の成果を参考にし、研究理念の交流を進め、文化財保護作業の発展を推進する」と話した。
(人民網日本語版)
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