中日友好協会の唐家セン会長は16日北京で、日本の安倍晋三首相が発表した戦後70年の談話に触れ、「日本が歴史問題を適切に処理し、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼を得るよう」訴えました。同日、中国政府のシンクタンクである中国社会科学院の主催した国際シンポジウム「戦後70年の日本 軌跡と展望」で述べたものです。
唐家セン会長はその中で、「古をもって鏡と為せば、興替を知るべし」(歴史を鏡としてみれば、国の行く末が分かる)という中国古代の言い回しを引用しながら、14日に発表した安倍談話について、「『侵略』『植民地支配』『お詫び』『反省』などの表現を使い、日本がかつて各国の罪のない民衆に計り知れない被害と苦痛を与えたことを認め、歴代内閣の立場を継承すると表明した一方、日本軍国主義が起こしたあの戦争は侵略戦争だと直接認めたのではなく、被害国の人民に直接、反省や謝罪もしなかった。アジアの隣国と国際社会は日本側の誠意に疑念を抱かざるをえない」と述べました。
その上、戦後70年の今年、歴史問題は避けて通れない議題だと指摘した上、「日本軍国主義による侵略戦争はアジアの隣国と人民に多大な災難をもたらした。過去の侵略の歴史を正しく認識し、受け止めることは、日本がアジアの隣国と関係改善の重要な礎と前提である。歴史問題において、中国は一貫して『歴史を鑑とし、未来に向かう』ことを主張してきた。日本が歴史問題を適切に処理し、平和発展の道を堅持し、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼を得るよう期待する」と訴えました。
(中国国際放送局)
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