「戦後70年の日本 軌跡と展望」と題した国際シンポジウム」が16日、北京にある中国社会科学院本部で開かれました。「中国社会科学フォーラム」の一環として、同院の日本研究所及び中華日本学会が共同開催しました。中日友好協会の唐家セン会長、在中国日本国大使館の木寺昌人特命全権大使が出席し、挨拶しました。
中国社会科学院の蔡昉副院長は開会の挨拶で、日本が戦後、平和発展の道を歩み、中国を含めた発展途上国の経済及び社会の進歩に果たした貢献を積極的に評価したと同時に、「歴史認識と安保路線の調整という現実的な動きに内外から憂慮を示す声があることにも留意している」と指摘しました。それを踏まえた上、中国の日本研究において、注目されている三つの課題として、「①日本の戦後レジームからの脱却が平和発展の道の終焉を代価とするか否か、②日本の軍事面での強化は何を標的とし、どこまで進めていくのか、③以上のような日本の変化をけん引する政治的思考と文化戦略の中で、歴史修正主義と民族保守主義が大きな割合を占めていくか否か」をあげました。
蔡副院長はさらに、「長期的で健全、かつ安定した中日関係は、両国及び両国国民の根本的利益に合致している。日本は中国の近隣であり、大国でもある。日本の戦後70年の歩み及び今後向かう方向をどう評価し、中日関係をどう構築し、それを推し進めていくのかは、中国の平和発展と『中国の夢』の実現に直接関わっており、地域の安定と協力というマクロ的な大事業にも関わっている」とシンポジウム開催の意義を高く評価しました。
シンポジウムは国家戦略、政治、経済、外交、安全保障、社会、思想、中日関係という8つの分科会に分かれて議論が行われ、楊伯江氏、五百旗頭真氏をはじめ、約40名の中日両国の学者が発言したほか、中国各地からの中華日本学会の会員百人余りが列席しました。
(中国国際放送局)
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