【新華社東京6月11日】日本弁護士連合会は10日、東京で集会を開き、安倍内閣が国会審議のために提出した安保法案は憲法に違反すると指摘し、この戦争立法を撤回するように求めた。
約200人の弁護士、国会議員、市民代表らが集会に参加した。日本弁護士連合会の村越進会長は次のように挨拶した。安倍内閣が推進する戦争立法は、日本の平和国家の理念を覆した。弁護士連合会は法律専門家の団体として、基本的人権の擁護を天職としているが、人権は平和の状態でなければ保障できないものであり、戦争は最大の人権侵害だ。弁護士連合会は、安保法案を撤回するように政府に求める。
日本弁護士連合会、憲法問題対策本部の伊藤真副部長は、次のように説明した。国の安全保障政策は、憲法の枠組みの中で施行されるべきであり、安倍内閣は自分の需要のために、憲法解釈の見直しによる集団的自衛権行使の解禁を容認させようとしているが、このやり方を受け入れることはできない。伊藤真副部長はまた、安倍内閣が提起する安全保障政策は3つの方面で日本の憲法に違反している。即ち、平和主義に違反し、立憲主義理念に違反し、主権が民衆におけるという理念に違反する。
自民党議員の中で「唯一の抵抗者」とみなされる衆議院政治倫理審査会の村上誠一郎会長は集会で次のように警告した。安倍首相の就任以来、日本社会はさまざまな側面で急激な変化が生じている。日本の現在の政治状況は、ドイツのワイマール憲法の崩壊とナチスの台頭を人々に連想させる。村上会長は日本の民主体制は危機に陥っており、政治家は党派の違いを超えて憲法に違反する戦争立法を阻止するために力を合わせなければならないと強調した。
集会で、日本弁護士連合会はさらに、集団的自衛権行使の解禁を容認する内閣決議に反対する市民の26万人の署名を国会議員の代表に提出する。
日本政府は前月14日、集団的自衛権行使と日米軍事強化の一体化に関連する一連の安保法案を内閣決議した後、国会審議に向けて提出した。一方で、審議が進展するに伴い、安保法案が憲法理念に背き、違憲が疑われる問題点が次々と浮上し、法案自体の正当性が大多数の憲法学者、弁護士、内閣法制局元高官などの法律専門家からの疑問と批判を招いている。
(新華網日本語)
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