【新華社ワシントン6月12日】世界銀行は10日最新の『世界経済見通し(GEP)』を発表し、2015年の世界経済の予期成長率を2 . 8%に下方修正し、各国に措置を講じ、世界経済の直面する新たな下押しへ向かうリスクに対応するために、「シートベルトをしっかりと締める」よう提議した。
世界銀行のこの一年二期のフラッグシップレポートは次のように伝えている。世界経済がそれ以前に直面していたリスクはおおむね均衡化し、ユーロ圏のデフレのリスクはすでにいくらか下がっている。しかし新たなリスクがエスカレートしつつあり、特に米国は今年のやや遅い時期に利上げを開始する可能性があり、これが世界的な金融引き締めにつながり、新興経済体に挑戦をもたらすだろう。また、大口商品の輸出国は大口商品価格が長期にわたり低位にとどまるリスクに対応する準備を整えるべきだ。
世界経済の成長率が人々を失望させる
世界銀行のカウシィク・バス上級副総裁兼チーフエコノミストは10日の電話会議で、世界経済の成長率は再び人々を失望させ、世界銀行は2015年の世界経済の成長率予期を1月の3%から下方修正せざるを得ないと表明している。
レポートは、先進経済体は今年の成長率予期が2%で、1月の2 . 2%の予測値を下回り、来年・再来年の2年間の成長率が2 . 4%と2 . 2%になると予測している。
レポートは、発展途上国は今年一連の挑戦に直面し、そのうち米国連邦準備制度(FRS)の間近な利上げがもたらした融資コストの増加や、原油などの大口商品価格の低落が含まれると伝えている。またレポートは、発展途上国の今年の経済成長率は4 . 4%で、1月の4 . 8%の予測値を下回り、来年・再来年の2年間の成長率はそれぞれ5 . 2%と5 . 4%まで上昇すると予測している。