中国チベット自治区で見た夜明けのチョモランマ。(4月21日撮影、ラサ=新華社記者/旦増尼瑪曲珠)
【新華社チョモランマベースキャンプ5月4日】中国は4月30日、世界最高峰チョモランマの再測定を開始した。中国自然資源部のメンバーと国家登山隊で構成された再測定チームは5月に予定されていた再測定に備え、チョモランマベースキャンプに入って登山や測量の技術を磨いていた。
自然資源部のメンバー総勢53人は3月2日から、予備的な水準測量、重力測量、全地球航法衛星システム(GNSS)測量、天文測量を実施してきた。
チョモランマは、中国とネパールの国境上にある。両国が昨年10月に署名した共同声明によると、両国はチョモランマの標高を発表や科学研究を共同で実施することになっている。
自然資源部チームを率いる李国鵬(り・こくほう)氏によると、今回の測量には、中国の独自開発による衛星測位システム「北斗」と、同じく国産の測量機器を使用する予定だという。
同チームは正確性を高めるため、3次元で測位を行える航空重力測量を実施することになっている。航空重力測量によって、チョモランマの天然資源を視覚的に示すことができるという。同チームはさらに、信頼できるデータを手に入れるための登頂も予定している。
李氏によると、測量結果は地球力学のプレート運動など、さまざまな研究分野に応用できるという。同チームは氷河の観測や環境保護に役立てるため、山頂の積雪深や気象、風速などの最新データも収集する。
1949年に新中国が成立して以来、中国の調査チームはチョモランマの測定と科学調査を6回実施。1975年と2005年の2回は標高を発表し、それぞれ8848・13メートル、8844・43メートルだったと明らかにした。
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