【新華社東京8月21日】微信(ウィーチャット)のモーメンツ(友達と投稿を共有する機能、タイムライン)にこのほど、「犬の散歩の際にはリードにつなぐ、イソニアジドが中国の犬の飼育マナーを向上させる」という書き込みがあり、イソニアジドという名称が世間の知るところとなった。書き込みによると、イソニアジドという薬品は人体には無害であるが、犬にとっては非常に強い毒性を有し、死に至らしめる作用があるという。書き込みを支持する人もいれば、激しく反対する人もおり、両者は激しく対立した。支持者のほとんどは、現在の中国における犬の飼育マナーの欠如に対する強い不満を示している。この問題は、人間と犬との間の問題のように見えて、実は犬の飼育に関する人間同士の意見の相違を反映しているといえる。
東京の街頭を散歩していると、放し飼いの犬が傍から急に飛び出してきて驚かされる心配は無い。住宅街でも放し飼いの犬が走り回る様子を見かけることは無く、公園や校庭に野良犬が住み着いているようなことも無い。路上でも犬のふんを見かけることは無い。これらは日本社会における犬の飼育マナーの習慣によるところが大きく、整備された法律規則が犬の飼育について厳しく規制しており、飼主も進んでルールを守っている。例えば、東京都動物愛護及び管理に関する条例によると、リードでつながずに犬の散歩をすると、1日から30日未満の拘留もしくは千円から1万円の罰金が科せられる。
日本では「犬の飼育は人に迷惑をかけない」がすでに基本的な共通認識となっている。街頭で犬の散歩をする人は皆、犬用のトイレットペーパーやペットボトルに入った水を携帯している。犬が外でふんをすると、飼主は紙でふんをきれいに拭き取ってポリ袋に入れる。犬が道端で小便をすると、飼主は持っている水で洗い流す。東京の街頭には動物病院も多く、犬も猫もたびたびトリミングやシャワー、爪切りに連れて行かれるため、日本の街頭で汚れた犬を見かけることはほとんど無い。
鳴き声が大きな猟犬などの犬種は、飼主が犬の喉に手術をして大きな声が出ないようにしている。もし自分の犬が人に向かって吠えると、飼主は何度も謝る。犬を飼っている家の門には「猛犬」の標示が貼られていることが多い。
在日華人の魯蓬人さんによると、日本では安易に犬を購入したり捨てたりすることは絶対にできず、一部には犬の飼育が禁止されている住宅区もある。当然、日本でも飼い犬がいなくなったり、捨てられるような場合もあるが、飼主は一般的にルールを守り、犬が誤って人を傷つけたら、飼主は法律上の責任を負い、医療、治療、看護など全ての費用を補償し、法律による処分も受けなければならないという。
日本の各地方自治体でも動物飼育の管理条例が制定されている。茨城県の条例では、飼主が犬を連れて外出する時は、必ず他人やペットに危害を与えないような措置を取る必要があると定めている。特定大型犬を飼育する場合は、家の門など分かりやすい場所に、規定に従って特定大型犬を飼育しているという標識を貼らなければならない。犬が他人に危害を与えた場合は、犬の没収、殺処分もあり得る。また噛みつき防止口輪などの予防措置も要求される。
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