【新華社成都8月17日】中国四川省の「80後」(1980年代生まれ)青年、周剛氏はこのほど、自身が研究開発した防水型コンセントを発売した。同製品は従来の導電技術で避けることの出来ない漏電やショート、火花といった安全上の課題を克服したもので、これにより導電に関する核心技術の空白が埋められた。
自身の技術を認めてもらうため、周氏は欧州連合(EU)に目を転じ、CEマーキング(EUの基準に適合していることを表示するマーク)を取得した。
複数の国で特許を取得した周氏は、すぐに国内外の多数の投資家から注目された。周氏は当時を振り返り「絶縁性と導電性が両立する技術に関する動画をインターネット上に公開すると、ある日本人投資家がすぐに視察にやって来た。だが、会社の自己決定権を保証するため、最終的に日本人投資家による高額な買収提案の受け入れを断念し、わずか20万元(1元=約16円)の融資だけを選択した」と語った。
10年にわたる何万回もの試験を経て、周氏が設立した阿爾剛雷(アルガングル)公司は、絶縁性と導電性を両立させる技術を用いて製造した水回り専用のコンセント製品を発売した。その防水性能はIPX8(防水性能を示す等級の最高レベル)を満たしている。周氏は「一般的な家庭用コンセントは2つの銅片がプラスチック製のケースに付いているもので、安全性の等級は比較的低い」と述べ、同社のコンセントは国際規格のコンセントに絶縁システムを組み入れることで、電気の使用における安全性を保証していると強調した。
同社の絶縁コンセントの年間生産数は2千万セットを予定しており、売上高は8億元を見込む。周氏は「今後、絶縁・導電両立技術は加工機械や鉄鋼・製錬、石油化学工業、建築などの分野における理想的な導電装置となる」と展望を語った。(記者/李力可、薛晨)
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